研究課題/領域番号 |
61420034
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
久保 慶三郎 埼大, 工学部, 教授 (10013070)
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研究分担者 |
渡辺 啓行 埼玉大学, 工学部, 助教授 (90159244)
町田 篤彦 埼玉大学, 工学部, 教授 (50008869)
吉中 龍之進 埼玉大学, 工学部, 教授 (00008822)
秋山 成興 埼玉大学, 工学部, 教授 (80008820)
田島 二郎 埼玉大学, 工学部, 教授 (30134331)
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キーワード | 吊橋 / 基礎の耐震 / 連成振動 / 不連続性岩盤 / クラックテンソル / ひずみ速度効果 / 幾何学的非線形 / 振動計測 |
研究概要 |
吊構造の動的性状を解明するため、本年度は下に示す3つのグループに分かれて研究を実施した。各グループ毎に得られた結論の概要を以下に示す。 1.上部構造グループ 吊橋の三次元連成振動に関する一解析法を提案した。解析は有限要素法に基づくが、吊橋要素を導入して自由度の減少をはかり、ケーブル等の有限変位を厳密に考えて非線形連成をも評価できるようにしている。この解析法の精度および有用性については既往の数値解析・模型実験の結果と比較する事により検証した。更に、明石海峡大橋設計案を対象に解析を行い、超長大吊橋の非線形連成振動特性についても考案を加えた。 2.基礎と地盤グループ アンカレイジと地盤の動的相互作用を明らかにするために、南備讃瀬戸大橋のアンカレイジの現地振動計測データを収集・分析した。固有振動数、モード形、基礎地盤の弾性定数を推定した。この結果、局所的データに基づいた既往の地質調査では、大型構造物の剛性を大巾に過小評価する事がわかった。また、節理のある地盤の静的・動的な物性値を合理的に推定するため、多数の不連続面を含む岩盤をそれと等価な異方弾性体として定義するクラックテンソル理論を用いた弾性変形解析を実施した。更にジョイント要素を用いた数値解析を併せて実施した。 3.破壊性状グループ コンクリート橋梁基礎および岩地盤の動的破壊性状を実験的に検討した。鉄筋コンクリートに対しては、鉄筋のひずみ速度効果を考慮した動的復元力モデルを提案した。岩地盤に対しては、AEの計測等により、一軸圧縮試験強度、変形特性、破壊面の伝播特性等に及ぼす不連続面の効果を明らかにし、理論解との比較を行った。
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