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1987 年度 実績報告書

土石流先端部の挙動とその衝撃力に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61420042
研究機関京都大学

研究代表者

武居 有恒  京都大学, 農学部, 教授 (80026400)

研究分担者 鈴木 雅一  京都大学, 農学部, 助手 (10144346)
福嶌 義宏  京都大学, 農学部, 助手 (00026402)
小橋 澄治  京都大学, 農学部, 助教授 (40026604)
キーワード土石流 / 粒子同力 / 濃度分布 / 流速分布 / 衝撃力
研究概要

土石流による災害は多大な被害を引起し, 特に人命が失われる率が高いことを特徴としている. 本研究は, 土石流の強大な推進力と拡張力の根源となっている土石流先端部の挙動と, その衝撃力の実態を解明しようとするもので, 本年度は昨年にひき続き, 主として土石流模型実験により, 以上のような事実が明らかになった.
1.実験水路において発生させた土石流を, ハイスピードビデオテープに撮影し解析した結果, 土石流先端部と後続擬似定常流部分では, 濃度分, ならびに速度分布に顕著な差があり, これに対し先端部では濃度は表面から〓床附近までほぼ一様分布に近く, また流速も一様分布に近い.
2.移動床上を上石流が流動うる場合, 先端部附近で河床材料がとり込まれ, 河床密度とほとんど変らないような高濃度の先端部を遂次形成しながら前進する. この先端部の形成は河床条件によって異り, 不飽和層上を流下する場合は含水率加小さく粒子濃度の大きい先端部を形成するが, 土石流波の伝播速度は小さい, 飽和層上を流下する場合は, 先端部における河床からの粒子とり込みは大きく, 土石流波の伝播速度も大きくなるが, 先端部の粒子濃度は前者よりも小さい.
3.土石流衝突による衝撃力は, この先端部の衝突時の運動量変化によって近似的に説明され, 流れの方向に垂直な壁面に対する衝撃力は, 先端部が壁面に衝突した際の変形によって上流方向に加速度が生じるようなモデルを考えると, 実験結果に合致するような結果が得られた.

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 中島 皇: 昭和61年度砂防学会研究発表会概要集. 138-141 (1986)

  • [文献書誌] 中島 皇: 昭和62年度砂防学会研究発表会概要集. 122-125 (1987)

  • [文献書誌] Sumiji Kobashi: Erosion and Sedimentation in the Pacific Rim (IAHS Publication No.165). 201-212 (1987)

  • [文献書誌] 中島 皇: 昭和63年度砂防学会研究発表会 概要集. (1988)

  • [文献書誌] 武居 有恒: 昭和63年度砂防学会研究発表会 概要集. (1988)

  • [文献書誌] 三好宏生: 昭和63年度砂防学会研究発表会 概要集. (1988)

  • [文献書誌] 二次災害防止研究会 編集 松村正義 他: "二次災害の予知と対策 No.2" 全国防災協会, 192 (1987)

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公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

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