研究課題/領域番号 |
61420044
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
井上 信幸 東大, 工学部, 教授 (60023719)
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研究分担者 |
森川 惇二 東京大学, 工学部, 教務職員 (70192375)
二瓶 仁 東京大学, 工学部, 助手 (70010973)
吉田 善章 東京大学, 工学部, 助教授 (80182765)
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キーワード | トロイダルプラズマ / 緩和現象 / 自己形成 / 低qトカマク / RFP |
研究概要 |
61年度と62年度に亘る本研究計画では、61年度中に超低q放電を実現し、そのMHD安定性に関する基礎的理解を得ることを目標としていた。この点に於いて当初予定通りの成果を得、その結果は幾つかの研究論文として発表した。更に加えてプラズマ壁相互作用に関する研究、プラズマ電流のランプアップに関する実験を行ない初期的な成果を得ながら進行中である。現在までの成果の概要は (1)磁気プローグ測定により超低q平衡磁場の測定を行ない、それを安定性解折することにより、実験・理論の両面から安定な平衡の形成を確認した。 (2)磁場揺動の測定を行ないMHDアクティビティーの特徴を明らかにした。これと非線型MHDシミュレーションの結果を比較し、定量的レベルに至るまでの良い一致を得た。 (3)以上から安定平衡形成に関する物理的抽像を得た。 (4)q<1を伴うトロイダルプラズマに於けるMHD緩和過程としてm=1のグローバルキンクモードの非線型挙動についての物理を確立した。以上の物理的理解に基きトカマクからRFPに亘る広いパラメータ領域でのMHDが明らかになり、かつ高効率トロイダル系核融合炉形式についてその検討領域を拡大することが出来た。超低q領域の持つ特徴として(i)高電流・高β、(ii)誤差磁場に対して比較的堅牢である等トカマクとRFPを折衷する特性が明らかになった。又、これ等の特性を応用し強力中性子を概念設計する試みを行い、当配位が持つ工学的特性をトカマク,RFPとの比較に於いて検討した。
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