研究課題/領域番号 |
61430004
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
土屋 荘次 東大, 教養部, 教授 (40012322)
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研究分担者 |
山内 薫 東京大学, 教養学部, 助手 (40182597)
幸田 清一郎 東京大学, 工学部, 助教授 (10011107)
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キーワード | 励起分子 / 螢光 / ゼーマン効果 / 量子ビート / 項間交差 / 誘導放出効果 / 振動回転解析 |
研究概要 |
1.【CS_2】の【V^1】【B_2】状態の各振電帯の回転解析を行い、V状態の構造,とくに、変角振動の障壁の位置を明らかにした。また、量子ビート螢光の測定により多くの回転振電準位がg値0.02程度の磁気モーメントを持つことを見出し、【^1B_2】状態の電子構造について検討した。 2.グリオキサールの【S_1】【^1A_u】状態の回転振電準位が純粋な【S_1】状態として振る舞うのに対し、ビアセチルのそれは、【S_1】-【T_1】結合を反映した量子ビート現象を示す。このコヒーレント現象は、弱い磁場の存在下で消滅する。すなわち、磁場によって誘起される相互作用によるものである。すなわち、量子ビート分光法で見られる準位構造が磁場によって別の状態と結合できるようになり、コヒーレント励起にともなう位相関係がくずれると同時に【S_1】性の小さい最終状態に緩和することが見出された。 3.アセチレンの【S_1】状態の単一回転振電準位のゼーマン郊果に基く量子ビート螢光を見出した。また、磁場の強さを大きくすると分子内の量子ビートが誘起されることも見出された。これは、磁場によって他の準位が反交差するためであり、ビート周波数の磁場依存性よりそのレベルのg値は0.2程度で、結合する準位は単純な【T_1】状態でないことが判明した。 4.単一回転振電準位にある分子の螢光強度が、第2のレーザー光を照射することによる誘導放出効果のため減少する分光法を試みた。この分光法が、分子の高い振動励起状態の回転解析を可能にすることをグリオキサールを例にとって実証した。この方法をもっとも簡単な多原子分子である3原子分子に適用し、相互作用をする振動子のシステムがもつ振動準位構造を明らかにする端緒となるデータを得た。すなわち、【SO_2】の17000から25000【Cm^(-1)】の高振動励起準位構造を求めると同時に、それぞれの準位の回転解析も行った。
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