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1986 年度 実績報告書

CH…π相互作用ならびに関連した炭化水素基間の引力的相互作用の研究

研究課題

研究課題/領域番号 61430009
研究機関横浜国立大学

研究代表者

広田 穣  横国大, 工学部, 教授 (00017881)

研究分担者 末沢 裕子  横浜国立大学, 工学部, 技官(教務員) (30251771)
安部 和久  横浜国立大学, 工学部, 助手 (80114966)
キーワード水素結合類似の相互作用 / 立体配座解折 / 置換基効果
研究概要

疎水基間の弱い相互作用として、現象的にはそれを支持する知見が広い範囲で見出されているC-H…π相互作用について、その本質を解明する目的で理論的、実験的な研究を行った。第一に、C-H…π相互作用に対する置換基の電子的効果を調べる実験に着手した。比較的強いC-H供与体と考えられるイソプロピル1-フェニルエチルケトンのイソプロピル基の根元のHをD置換し標識して、赤外線吸収法によりC-D…π相互作用した形と自由な形の存在比に対する芳香環上の置換基の効果を調べて、C-H…π相互作用に対して水素結合に類似した非局在化相互作用の寄与があることを実験的に示した。第二に、分子内C-H…π相互作用系についてのAb Initio分子軌道計算に着手し、3-フェニル-2-ブタノールについて、分子内で1-メチル基のC-H結合が3-フェニル基の環に垂直方向から接近している配座ではO-H…π相互作用の1/3〜1/5ぐらいの正のbond population値が得られることを示し、理論的にも非局在化相互作用を支持する結果を得た。さらに、純粋な炭化水素系のC-H…相互作用のモデル化合物として、α-フェランドレンのイソプロピル基が擬アキシアルの配座についても同様な計算を進めている。
このほかに、C-H…π相互作用と比較検討する目的で、C-H…η相互作用にも研究を広げ、υic-ホルミルチオフェンカルボン酸エステルにおけるC-H…O=C相互作用の存在を確かめ、C-H…π系とC-H…η系とに共通する相互作用の特徴について、実験的ならびに理論的な解明を現在続けている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 安部和久: Bull.Chem.Soc.Jpn.59. 3125-3130 (1986)

  • [文献書誌] 唐津誠: Bull.Chem.Soc.Jpn.59. 3529-3534 (1986)

  • [文献書誌] 里中初: Bull.Chem.Soc.Jpn.603月号. (1987)

  • [文献書誌] 室伏克己: J.Chem.Soc.Perkin II. (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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