研究課題/領域番号 |
61430014
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
西村 進 京大, 理学部, 助教授 (40026802)
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研究分担者 |
松田 高明 姫路工業大学, 一般教育, 助教授 (50145827)
池田 隆 京都大学, 教養部, 助手 (60026797)
鳥居 雅之 京都大学, 理学部, 助手 (60108983)
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キーワード | 飛跡法 / 熱蛍光法 / 自動計測 / 画像解析 / フィッション・トラック年代測定法 / フォトン・カウンター / 断層の最終活動年代 / 火山灰の年代 |
研究概要 |
飛跡法の研究では、画像解析装置の導入を行ない、そのソフトの開発をすすめている。現在のところ、良い画像を取り込むことに成功し、簡単な画像解析ができるまでになった。画像解析装置は来年度のオプションを購入することで完成する。これに先立つ基礎実験として、フィッション・トラック年代測定法の実験法の改良につとめ、ほぼ現在もっとも信頼できる手法を確立した。また、世界中で、もっとも信頼できる年代標準試料を用いて、Zeta値の各自実験者の値を正確に求めた。他方、物理定数の正確に求めることにつとめ、【^(238)U】の自発核分裂の壊変定数を求めた。 熱蛍光年代測定法は、今まで火山灰について、あまり実施されてなく、その精度が悪かったので、新しく、フォトン・カウンター方式の計測装置を組み立て、熱蛍光は火山灰の石英では赤色の光を出すため、そのフィルターの選択につとめ、精度の向上、測定法の改良につとめて、年代を求めるに至った。また、断層の最終活動の年代を推定するため破砕帯の石英の熱蛍光の測定を試み、花崗岩の石英は断層活動で、再加熱されても、熱蛍光は青色の光で、発光温度が低いことを確めた。また、火山岩では赤色の熱蛍光が卓越し、発高温度が高いことを確めた。しかし、両者ともどちらの発光も行っているが、花崗岩の石英では、高温の発光にあたるところの結晶の損傷が少なく、すぐ捕捉電子で飽和してしまい、火山岩の石英はその逆であることがわかった。一部断層の最終活動の年代が推定できた。今後、周辺の年間放射線量の測定の精度を上げることに努める予定である。
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