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1988 年度 実績報告書

飛跡法・熱蛍光法の自動計測の研究

研究課題

研究課題/領域番号 61430014
研究機関京都大学

研究代表者

西村 進  京都大学, 理学部, 助教授 (40026802)

研究分担者 松田 高明  姫路工業大学, 工学部, 助教授 (50145827)
鳥居 雅之  京都大学, 理学部, 助手 (60108983)
キーワードフィッション・トラック法 / 熱蛍光法 / 画像解析 / 岩体の熱史 / ウラン系列の放射非平衡
研究概要

本年度は、研修員・院生の協力をもとに、精力的に飛跡長の測定の精度をあげることを画像解析装置を用いて実施し、その熱アニールの影響を明らかにした。基礎的研究では、年代測定法の精度の向上につとめ、その結果、一般に熱中性子束のモニターに用いられているNBSーSRM612のガラスは^<235>Uの同位体比を減じているもので、天然の同位体比とはその反応断面積が中性子のエネルギーで異なり、天然の同位体比をもつ、Corningー1の標準ガラスとの各原子炉の照射設備での相異を論じるまでに至った(発表論文参照)。手法も改良を加え、4回生3名が、約1ケ月の教育で、世界中の研究者の精度にまで到達できることが出来ることを標準年代試料で確かめることができた。
今年度は、精度良い年代測定値を出すことにも心がけ、中央構造線近辺の熱履歴(発表論文参照)、南部フォッサ・マグナ地域の花崗岩のジルコンのフィッション・トラック年代による本州弧と伊豆マリアナ弧の衝突・変形の時期(発表論文参照)、外帯の熊野酸性岩体の冷却の仕方を検討した。また、古地磁気の研究と組合せ、西南日本回転時期に、本州弧と伊豆マリアナ弧の間にどの様なことが起ったか、西南日本の西端と朝鮮半島との間の対島のテクトニクス、東北日本弧の阿武隈岩体はどの様なテクトニクスが起ったかを検討した。
熱蛍光法では、年間照射線量の正確な推定のため、研究室所有のイントリジック・ゲルマニウム検出器の精度をあげるのに努めた。これにより、活断層の200℃以上になった活動の年代を求めることができた。更に、ウラン系列の放射非平衡を使った年代測定への応用ができるに至った。
来年度でこの研究は終るので、今年度の成果をふまえて、来年度ではとくに年代測定とその応用に研究をしぼりたい。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 松田高明,田上高広,西村進: 武蔵工業大学原子炉等共同利用研究成果報告書. 12. 136-139 (1987)

  • [文献書誌] Tagami,T.;Lal,N.;Sorkhabi,R.B.;Ito,H.;Nishimura,S.: Mem.Fac.Sci.,Kyoto Univ.,Ser.Geol.and Min.53. 1-30 (1988)

  • [文献書誌] Tagami,T.;Lal,N.;Sorkhabi,R.B.;Nishimura,S.: Jour.Geophys.Res.93. 13705-13715 (1988)

  • [文献書誌] Ito,H.;Sorkhabi,R.B.;Tagami,T.;Nishimura,S.: Tectonophysics. (1989)

  • [文献書誌] Tagami,T.;Nishimura,S.: Nucl.Tracks and Rad.Measu.(1989)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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