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1987 年度 実績報告書

アパタイトセラミックスにおける固溶化反応と構造物性制御

研究課題

研究課題/領域番号 61430018
研究機関東京都立大学

研究代表者

金澤 孝文  東京都立大学, 工学部, 教授 (60087286)

研究分担者 山下 仁大  口京都立大学, 工学部, 助手 (70174670)
近沢 正敏  東京都立大学, 工学部, 教授 (90087289)
梅垣 高士  東京都立大学, 工学部, 助教授 (70087287)
キーワードアパタイト / アパタイト固溶体 / 水蒸気燃料電池 / バイオセラミックス / コンポジット
研究概要

本年度は主に次の2項目について研究を行った.
(A)イットリウム固溶アパタイトの電気的特性の化学組成依存性と, 最適組成をもつセラミックスの高温における水蒸気燃料電池特性
(B)アパタイトージルコニア系コンポジットの焼結と固相反応
(A)の研究では,アパタイト系セラミックスを用いる高温作動型の水蒸気燃料電池の開発を目的としている. 本系の化合物は次の組成式で表わされる.
[Ca_<10ーx>Y_x](PO_4)_6[(OH)_<2ーx>O_x] この系の化合物の電気的特性は組成に強く依存し,X=0.65で最適の電気的特性が得られた. この組成をもつセラミックスをYHApー65とする. YHApー65の800℃におけるイオン導電率は10^<-4>S/cmで,その活性化エネルギーは約1.0eVであった.
次にYHApー65の水蒸気燃料電池としての作動特性を測定した. 800℃において数百mVの起電力が得られ,YHApー65の水蒸気燃料電池用隔壁材としての有効性が明らかとなった.
(B)の研究は,ジルコニア添加によりアパタイトセラミックスの高強度化および高靭性化を行う場合に生じるアパタイト構造の分解や焼結等の固相反応の諸問題を解明することを目的としている. この系の材料をHApーPSZコンポジットと呼ぶ. 通常の条件下では,HApーPSZコンポジットのアパタイト構造は焼結過程で分解するが,水蒸気がそれに対して抑制効果をもっている事を明らかにした. これは,焼結過程の固相反応により中間体として生成する非化学量論アパタイトの安定性に起因するものと考えている. この条件下でアパタイト構造をもつ高密度のHApーPSZコンポジットを得た.

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Takao UMEGAKI: Journal of the Ceramic Society of Japan. 95. 770-774 (1987)

  • [文献書誌] 金澤孝文: 石膏と石灰. NO.210. 3-15 (1987)

  • [文献書誌] 梅垣高士: 石膏と石灰. NO.210. 24-28 (1987)

  • [文献書誌] Takao UMEGAKI: MEMOIRS OF FACULTY OF TECHNOLOGY TOKYO METROPOLITAN UNIVERSITY. NO.37. 69-75 (1987)

  • [文献書誌] Kimihiro YAMASHITA: Solid State Ionics. (1988)

  • [文献書誌] Kimihiro YAMASHITA: Journal of the Ceramic Society of Japan. (1988)

  • [文献書誌] Takafumi KANAZAWA (編著): "Inorganic Phosphate Materials" Kodansha, 290 (1988)

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公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

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