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1986 年度 実績報告書

食品蛋白質由来の生理機能ペプチド

研究課題

研究課題/領域番号 61430024
研究機関京都大学

研究代表者

千葉 英雄  京大, 農学部, 教授 (40026521)

研究分担者 伊倉 宏司  京都大学, 農学部, 助手 (00101246)
吉川 正明  京都大学, 農学部, 助手 (50026572)
佐々木 隆造  京都大学, 農学部, 助教授 (60077378)
キーワード食品蛋白質 / 生理機能ペプチド / オピオイドペプチド / 免疫系賦活ペプチド
研究概要

食品蛋白質に由来する生理機能性ペプチドの構造と作用を解明する一環としてオピオイドペプチドならびに免疫系賦活ペプチドに関するる研究を行った。オピオイドアンタゴニストとしては、人乳ラクトフェリンのペプシン水解物から既に得ているTyr-Leu-Gly-Ser-Gly-Tyr-oc【H_3】、以外に新たにArg-Tyr-Tyr-Gly-Tyr-oc【H_3】、およびLys-Tyr-Leu-Gly-Pro-Gln-Tyr-oc【H_3】を得、それぞれをLactoferroxinA,B,およびCと名命した。これらの構造と牛乳k-カゼインから得たcasoxin(Ser-Arg-Tyr-Pro-Ser-Tyr-OC【H_3】に共通するオピオイドアンタゴニストの一般式として、Xa-Tyr-X6-Tyr-Xcを得た。種々の合成モデルペプチドを用いた実験から、上記一般式において、(1)Xaは中性または塩基性残基で良く、塩基性残基の時はμ-レセプターのみならず、K-レセプター特異性を獲得すること、(2)N末端側のTyrはPheまたはTypでもよいこと、(3)Xbは1〜4個の中性残基、(4)C末端側のTyrは必須であり、Tyrolへの置換のみが許されること、(5)XcとしてはOC【H_3】の場合に最も活性が大きく、OC【H_3】>【OC_2】【H_5】>【OC_3】【H_7】>【NH_2】>OHの順に活性は低下するという法則性を見出した。これらの事実はオピオイドアゴニストの場合、N末端側のTyrが活性発現に必須であり、C末端側にはphe,Trp,またはTyrを必要とすること、またC末端側のXcが塩基性残基の時K-レセプター特異性を示す事実と逆の関係である。これらの結果をもとに我々が食品蛋白質から得たオピオイドアンタゴニストペプチドはレセプターヒで、オピオイドアゴニストペプチドの場合とはN末端とC末端を逆の向きに結合するというモデルを得た。
免疫系賦活ペプチドについてはマクロファージのファゴサイトーシス作用増強作用測定系を確立し、有効ペプチドのスクリーニングを開始した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Masaaki Yoshikawa;Fumito Tani;Takashi Yoshimura;Hideo Chiba: Agric.Biol.Chem.50. 2419-2421 (1986)

  • [文献書誌] Masaaki Yoshikawa;Fumito Tani;Tadaaki Ashikaga;Takashi Yoshimura;Hideo Chiba: Agric.Biol.Chem.50. 2951-2954 (1986)

  • [文献書誌] Hideo Chiba;Masaaki Yoshikawa eds.R.E.Feeney;J.R.Whitaker: "Biologically Functional Peptides from Food Proteins:New Opioid Peptides from Milk Proteins.in"Protein Tailoring for Food and Medical Uses"" Marcel Dekker,Inc., 31(392) (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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