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1986 年度 実績報告書

再構成法による光合成光化学系II(PSII)の光電荷分離と水分解機構の分子論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 61430028
研究機関広島大学

研究代表者

豊島 喜則  広島大, 総合科学部, 教授 (60013166)

研究分担者 赤堀 興造  広島大学, 総合科学部, 助教授 (80034578)
キーワード光化学反応中心【II】 / 光化学反応中心結合蛋白質 / 47kDa蛋白質 / マンガン結合蛋白質 / 水分解機構
研究概要

(1) 9月下旬にESR装置が設置され稼動を始めた。現在、ESR装置用励起光源光学系の設置及び10μs領域での時間分解ESR測定のために必要な期回路及び制御用コンピュータープログラムを作製中である。設置したESR装置の感度及びS/N比は本研究の目的に十分であることを確認した。
(2) チラコイド膜の光化学反応中心【II】(【P_(680)】)結合蛋白質を決定する目的で反応中心複合体の解体と補欠分子族を保持した状態での各サブユニットの単離を行った。ほうれん草チラコイド膜から調製した光化学反応中心【II】コア複合体をn-オクテル-β-D-チオグルコシド(OSG)を用いて可溶化し、密度勾配超遠心法により、蛋白質組成の異なる4つのサブユニットを分取した。またOSG存在下で等電点クロマトフォーカシング及びイオン交換カラムを用いたHPLCにより、分子量43-KDaと47-KDa蛋白質の単離に成功した。これら6種類のサブユニットに対し、反応中心を構成していると考えられるクロロフィルa(chla),フェオフィチンa(pheoa),プラストキノンA(【PQ_A】)の同定と光電荷分離活性の測定を行った。従来【P_(680)】結合サブユニットの候補にあげられていた47KDa蛋白質は(pheoa)及び(【pQ_A】)を含まずさらに光励起により【P(_680^+)】の生成に対応するシグナル(830nm近傍での幅広い吸収)も認められなかった。一方、【D_1】,【D_2】,およびCytb559からなるサブユニットにはユニット当りchlaは4分子,pheoaは2分子,【PQ_A】は1分子存在した。またこのサブユニットは強い光電荷分離活性を示した。以上の結果より【D_1】,【D_2】およびCytb559からなる複合体中に光化学反応中心【II】が存在することが証明された。
(3) (2)で得られた6種類のサブユニットと膜表在性34kDa蛋白質との再結合実験により、水分解酵素系Mn活性中心結合蛋白質の決定を試みている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y.Toyoshima,et.al.: Biochim.Biophys Acta. (1978)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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