研究課題
一般研究(A)
1)チトクロ-ムC展開法によって二本鎖DNA、二本鎖RNAおよび環状一本鎖RNAの観察法を確立した。展開した核酸は白金-パラジウムで回転蒸着して観察した。またBAC展開法による核酸の電顕観察法も確立できた。本法ではウラニル酢酸で染色し、チトクロ-ムC展開法より簡便に核酸が観察出来た。(上田・佐野)2)イネ萎縮ウイルス、イネ黒条萎縮ウイルス、イネラギッドスタントウイルスの全ての分節ゲノム二本鎖RNAを電顕観察してその大きさを決定した。測定値は塩基配列より得られる値とよく一致した。(上田)3)植物病原菌Rhizoctonia属の核外遺伝子と思われる二本鎖RNAを電顕観察したところ線状の遺伝子が観察された。(生越)4)ホップわい化ウイロイド、スモモのウイロイドは、やく50nmの棒状粒子として観察されるが、90%ホルムアミド、60Cの変性条件下で展開すると90〜100nmの一本鎖状分子として観察された。(佐野)5)テンサイのミトコンドリヤDNAを電顕観察すると0.28〜51μmの環状分子が観察された。正常と雄性不稔株の間では、0.28-0.6μmの分子間で大きさに差が認められた。葉緑体DNAを電顕観察すると約45umの環状分子として観察され、分子量は約101×10^6と測定された。(木下)6)昆虫病原細菌の結晶性毒素生産遺伝子をコ-ドするプラスミドを、Bacillus thuringensisより抽出し、電顕観察したところ70kbの環状DNAが認められた。(飯塚)7)イネ萎縮ウイルス感染細胞よりバイロプラズムを抽出した。植物磨砕液を分画遠心して超薄切片法で電顕観察すると5,000g分画にバイロプラズム様構造物が同定された。(上田)
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