研究分担者 |
大竹 秀男 東北大学, 農学部・付属草地研究施設, 助手 (20191942)
篠原 久 東北大学, 農学部, 助手 (50178886)
山岸 敏宏 東北大学, 農学部, 助教授 (30005607)
伊藤 巌 東北大学, 農学部・付属草地研究施設, 教授 (50005659)
太田 實 東北大学, 農学部・付属農場, 助教授 (00005670)
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研究概要 |
1.雑種牛の育成飼養状況:黒毛和種とのF_1(ZB)9頭(♀4♂5),日本短角種とのF_1(ZN)8頭(♀2♂6),ホルスタインとのF_1(ZH)8頭(♀4♂4)の合計25頭について夏山冬里の付属農場の飼養条件で育成・肥育実施中. 2.ZB9,ZN7,ZH4頭と黒毛和種(BB)57頭,日本短角種(NN)28頭の成長を比較した. 月齢が進むにつれてF_1の成長が有意によくなり,18カ月齢での最少二乗平均値はZH378,ZH370,ZB302,BB255,NN306kgであった. 3.ZH2,ZH2,ZB4頭の去勢F_1牛8頭とその対照としてのBB去勢牛5頭を巾20mの禁牧区を隔てて互に行動が影響されないようにして野草地での放牧行動を調査した. (1)採食草種:F_1群は草木類27,木本類13種を採食したのに対し,BB群はそれぞれ18種と10種と少なかった. (2)採食数/分と歩行数/分:F_1群は40と6.9に対し,BB群は26と0.9であり,F_1群はよく歩き,よく食べることが明らかとなった. (3)夏季の日中はBostaurus系品種は採食をしないがF_1群は採食することが確認された. (4)日増体量:145日間の増体量はF_1群の72kgに対し,BB群は0.27kgに過ぎず,F_1が優れていた. (5)マダ=寄生数とノイエバエ,ノイエサシバエの攻票に対する抵抗性:F_1群は6月と7月の調査では明らかに被害が少ないが,9月と10月では逆となった. 4.粗飼料の利用性:ナモシー乾草單ー給与条件下でZB4,ZN3,ZH2と対照のBB4頭の去勢牛で消化率を比較したところNDF消化率でF_1が良かった. 5.F_1で検出されたBostaurus系品種とは異なるブラーマン由来の染色体の動態を明らかにするために,染色体を構成しているDNAについて各種制限酵素による切断パターンを比較したがBB染色体との差は検出できなかった. 6.本年度実施中であるが,結果が63年度になるものとして,(1)昨年10月からのF_1去勢牛とBB去勢牛の肥育成績産用能力の比較(2)F_1雌牛の産子成績と産子の発育性の比較がある.
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