研究課題/領域番号 |
61440026
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
金子 章道 岡崎共研機, その他, 教授 (00051491)
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研究分担者 |
田内 雅規 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (00075425)
立花 政夫 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (60132734)
大塚 輝彌 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助教授 (10051814)
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キーワード | 網膜 / 神経伝達物質 / ガンマアミノ酪酸 / グリシン / アセチルコリン / グルタミン酸 / カテコラミン |
研究概要 |
これまで多くの研究にもかかわらず網膜細胞の伝達物質は確立されていない。その理由の1つは神経回路が複雑なためである。本研究では形態学的方法によって回路の解析を行うとともに、タンパク分解酵素を用いて単離した細胞標本を用いて網膜伝達物質の作用を分析し、その同定を目的とした。 1.伝達物質候補物質の作用の解析(金子、立花)。キンギョとカメの網膜から各種の細胞を単離し、それぞれの細胞をパッチクランプ法により記録した。今年度はアマクリン細胞から双極細胞への伝達物質と考えられているGABA,グリシン,アセチルコリンを中心に検索した。その結果、(1)単離双極細胞は大型で杆体入力を受けるON型細胞と小型の細胞に形態学的に分けられた。(2)GABAはON型細胞に対して強い抑制性効果を示した。GABA感受性はアマクリン細胞からのシナプスが存在する軸索終末部に限局していた。グリシンやアセチルコリンはON型細胞には無効であったが小型細胞には有効であった。しかしその作用部位は樹状突起部なのでこれらの物質がアマクリン細胞の双極細胞に対する伝達物質とは考えにくい。L-グルタミン酸は多くの細胞において樹状突起部に興奮性作用を示した。 2.細胞サブタイプレベルでの神経回路網の同定(大塚)。カメ網膜では油滴の色や形態から視細胞の種類が同定出来る。スペクトル応答の異なる3種類の水平細胞をHRPでラベルし、電子顕微鏡で観察して視細胞との結合様式を明らかにした。 3.カテコラミン作働性アマクリン細胞の形態学的検索(田内)。自家蛍光を発するカテコラミン作働性アマクリン細胞に直視下でルシファイエローを注入して細胞の全体像を観察したところ、樹状突起の分布状態にもとずいてこの細胞が3種類に分類出来ることが明らかになった。この知見にもとずいて機能的意義を考察した。
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