研究課題/領域番号 |
61440031
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
江川 滉二 東大, 医科学研究所, 教授 (00012724)
|
研究分担者 |
森川 馨 国立公衆衛生院, 研究員 (40147020)
斉藤 美智子 東京大学, 医科学研究所, 教務職員 (70111557)
|
キーワード | プロテインカイネースC / TPA分解酵素 / 活性調節 |
研究概要 |
1.培養線維芽細胞のEGF受容体へのEGFの結合に対するTetradecanoglphorbol 13-acetate(TPA)の阻害作用、及び多形核白血球のTPA刺激による活性酸素産生反応をアッセイ系として、Proitein kinase C(pkasec)の負の調節(脱活性化)の存在を証明することが出来た。即ち、pkasecに活性化因子が結合することによる活性化についてはよく研究されているが、活性化に続いて活性化因子が結合したままので活性をもたない状態が存在することを新たに明らかにした。更に、この状態の酵素から活性化因子を除去すると酵素は基底状態に復帰し、活性化因子の再投与によって再び活性をもつようになることが明らかとなった。従って体液中或は組織中のTPA分解酵素の存在は、TPAのPkase C活性化を阻害するのではなく、かえって増巾することとなる。 2.TPA分解酵素として精製された酵素の生理的基質に対する特異性を明らかにした。その結果、この酵素は1-monozcyl glycerol及び1-acyl・2-acetyl glycerolのC-1位のエステル結合に対してTPAのC-12位のエステル結合に対するよりもはるかに高い親和性をもつことを明らかにした。又、この酵素の活性に対する調節物質が血清高比重リポプロテインに含まれていることを明らかにした。 3.TPA分解酵素と細胞を用いてこれまでに得られた知見を更に解析するために、今後は精製Pkase Cを用いた無細胞系を用いて研究を進めるべく準備を行っている。
|