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1987 年度 実績報告書

DNAーhemoglefin adducts分析による生物学的モニタリング

研究課題

研究課題/領域番号 61440038
研究機関東北大学

研究代表者

池田 正之  東北大学, 医学部, 教授 (00025579)

研究分担者 中塚 晴夫  東北大学, 医学部, 助手 (70164225)
渡辺 孝男  東北大学, 医学部, 助教授 (20004608)
キーワード生物学的モニタリング / トリクロロエチレン / 染色体異常 / 姉妹染色分体交換率 / ヒト
研究概要

各種の塩素系有機溶剤については動物実験により発癌性・見出され 癌学上の使用形態から考えて人体に対する発癌の可能性が懸念されている. 人体試料を入手し得る可能性が大きいことから この分野での生物学的モニタリングの可能性を検討することとし, その第一段階としてトリクロロエチレン高濃度曝露労働者の血液を入手し, かつadduct分析に生立って 従来の手法により変異原性が検出されるか否かについての検討を行うこととした. 続いマテトラクロロエチレン曝露労働者についても研究を行う予定である. 対検者はトリクロロエチレンを合成する工場およびトリタロロエチレンを用いて金属部品の脱脂洗浄作業に する労働者男女計37名であわせて同一生活環境下にある非曝露対照者50名からも血液検体を得た. 曝露群について拡散型サンプラーを用いて1日時間荷重平均曝露濃度を測定したところ最高32ppmの曝露が検出された. 未梢血リンパ球を培養し〓検中に染色体異常(CA)および姉妹染色分体交換率(SCE)の測定を行いトリクロロエチレン曝露の有無およびその程度について非喫煙者のみを群に分け, CAおよびSCE所見を比較したところ 男女ともに曝露群・対照群内に有意義をみとめず,また曝露の程度とCA・SCE所見内にも対応を認めなかった. 男子の担当部分は喫煙者であるので特に喫煙習慣とトリクロロエチレン曝露とが重なっている場合に注目し, 喫煙・曝露・男子群を 喫煙・対照・男子群および非喫煙・対照・男子群と比較したところ,ことにSCE所見は喫煙と曝露とが重なっている群において有意に上昇していることが明らかになった. このことは人人体影響を解析する場合, 当該化学物質の効果とともに喫煙に代表される社会習慣についても留意すべきことを示す所見であろう.

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公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

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