研究課題/領域番号 |
61440039
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
青山 英康 岡山大, 医学部, 教授 (40032875)
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研究分担者 |
小寺 良成 岡山大学, 医学部, 助手 (10186710)
尾瀬 裕 岡山大学, 医学部, 講師 (50144746)
井谷 徹 岡山大学, 医学部, 助教授 (00072661)
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キーワード | 作業中筋負担 / 静的筋負担 / 表面電極筋電図 / APD分析 / ドリル作業 / VDT作業 / 作業面高 / 熟練度 |
研究概要 |
表面電極筋電図のAmplitude Probability Distribution(APD)分析法を用い、微細孔および普通サイズ孔のドリル作業、Visual Display Terminal(VDT)作業時の筋負担レベルの評価を行った。 1.筋電図のAPD分析は、データ・レコーダにて記録した筋電図原波形を用い、以下の手順で行った。(1)再生した筋電図のRoot Mean Square(RMS)整流器による整流、(2)アナログ・デジタル変換器による20m sec間隔でのサンプリング、(3)APDの算出およびグラフ化。これら一連の分析は、パーソナル・コンピュータを用いて行い、そのためのプログラムは、本研究計画の中で開発した。 2.この分析方法を用い、前記作業中の筋負担レベルの評価を行い、下記の如き結果を得た。(1)微細孔ドリル作業時と、普通サイズ孔ドリル作業時の肩腕部筋負担を比較すると、微細孔ドリル作業時には、肩部僧帽筋の静的負担レベルが高く、同じドリル作業であっても、要求される作業の精密度の差により筋負担レベルが異なることが明らかとなった。(2)VDT作業時、キーボードの位置を高くすると、肩部僧帽筋の筋負担レベルは有意に高くなるが、前腕部伸筋の負担レベルは低下する傾向が認められた。(3)VDT作業時の筋負担レベルを、ブラインド・タッチの可能な作業者と不可能な作業者で比較すると、ブラインド・タッチ不可能群では、肩部の筋群、特に左側肩部僧帽筋において負担レベルが高く、作業訓練が作業中の筋負担を減少させる上でも重要なことが明らかとなった。(4)筋電図のAPD分析法により評価した作業中筋負担レベルは、筋負担の自己評価の結果、あるいは、作業時間調査から推定した筋負担レベルと高い相関を示しており、分析法の妥当性が明らかとなった。
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