研究課題/領域番号 |
61440044
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
折居 忠夫 岐阜大学, 医学部, 教授 (20045339)
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研究分担者 |
鈴木 康之 岐阜大学, 医学部附属病院, 助手 (00163014)
祐川 和子 岐阜大学, 医学部, 助手 (60115409)
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キーワード | ムコ多糖症 / βーグルクロニダーゼ欠損症 / Hunter症候群 / Sanfilippo症候群B / Morquio症候群 / βーグルクロニダーゼcDNA |
研究概要 |
1.βーグルクロニダーゼ欠損症の遺伝子解析 (1)本症4例の培養皮膚線維芽細胞よりpolyA^+RNAを抽出・精製し、ヒトβーグルクロニダーゼcDNA(PHUGP13)をプローブとして1ザンブロッティングを行なったところ、サイズ・量ともに正常対照と差を認めなかった。このことより患児のcDNAに大きな欠失は無いものと考えられる。 (2)本症4例の白血球または培養皮膚線維芽細胞よりDNAを分離し、上記cDNA断片をプローブとしてサザンブロッティングを行ないRFLPを検討したが、患児、保因者診断に有用な制限酵素は見出されなかった。 (3)本症1例の培養皮膚線維芽細胞より抽出精製したpolyA^+RNAを用いてλgt10をベクターとして、患児のcDNAライブラリーを調製した。ここでcDNAを合成する際にヒト正常βーグルクロニダーゼcDNA上の3カ所の塩基配列より得たオリゴマーをプライマーに使用し、患児βーグルクロニダーゼのcDNAを増幅合成させることを試みた。この患児cDNAライブラリーより正常ヒトcDNA断片をプローブとしてスクリーニングを行なったところ、21個のポジティブクローンを得ることができた。現在このクローンについて塩基配列を決定し、変異部位を検討中である。さらに他の本症例についてもcDNAをクローニングし、本症のheterogeneityについて解明する予定である。 2.Hunter症候群、Sanfilippo B症候群、Morquix症候群の病因解析 各々の欠損酵素であるiduronate sulfatase、αーhexosaminidase、Nーacetyl galactosamine 6S sulfataseは単離に成功した。現在ポリクローナル抗体を調製しつつある。他の2つの酵素は単離が困難であるので、モノクローナル抗体を調製するべく準備中である。
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