研究課題/領域番号 |
61440046
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
曽根 脩輔 信州大学, 医学部, 教授 (80028480)
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研究分担者 |
酒井 文和 信州大学, 医学部, 助手 (30153852)
中西 文子 信州大学, 医学部附属病院, 助教授 (60020731)
春日 敏夫 信州大学, 医学部附属病院, 助手 (50020756)
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キーワード | 断層撮影 / X線テレビ断層 / 像再合成 / 被曝線量低減 / 三次元観察 / 高速ディジタルイメ-ジング |
研究概要 |
X線TV透視とフィルム断層撮影とを組合せた装置に改良を加え、これに断層像再合成を行う専用のディジタル画像処理装置を開発追加して、ディジタルX線TV断層撮影法の基礎的、臨床的研究を遂行した。臨床評価としては、(1)本法は1回のX線撮影で複数スライス(30スライス)が、リアルタイム再合成され直ちにCRT観察が可能なため、患者被曝線量の低減と検査時間の短縮に寄与すると考えられた。(2)4.5インチのII視野の拡大撮影が可能で、基礎的な高コントラスト解像度実験では、3.0lp/mmの空間分解能が得られた。このため、外耳内耳の微小構造が1mm間隔で断層撮影されるなど、小病変の診断に効果的であった。(3)本装置では連続3回の連続(1秒間隔)の撮影が可能なため、血管造影において、動脈相、毛細血管相、静脈相の断層像が得られ、血管構造の立体的把握が容易になり、血管性病変や血腫、腫瘍の支配血管の同定がDSAや血管造影検査より容易で、手術前の画像情報として役立った。(4)光ディスク記憶装置とリモ-トタ-ミナルのONーLINE化により、一回の撮影で得られた30枚のTV撮影デ-タをファイルでき、これをpost processingにより、いつでも目的とする断層をリアルタイムで、検査室から離れた場所で観察できるので、今後のCRT診断、PACSシステムを設計する上で有用と思われた。 技術的に、高品位TV像を1024×1024マトリックス像で1秒間に30フレ-ムの高速で収集するダイナミックRAMあるいはこれをリアルタイムで周波数処理可能なディジタルプロセッサ-、およびインタ-レ-スTVの欠点を補うフィ-ルド処理などの開発は本研究の成果であり、これらは今後のディジタル画像診断の発展に寄与するものと思われる。
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