研究課題/領域番号 |
61440049
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研究機関 | (財)東京都精神医学総合研究所 |
研究代表者 |
石井 毅 東京都精神医学総合研究所, 研究部, 所長 (80090405)
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研究分担者 |
亀谷 富有樹 東京都精神医学総合研究所, 研究部, 研究員 (70186013)
徳武 哲 東京都精神医学総合研究所, 研究部, 研究員 (50090402)
篠田 友孝 東京都立大学, 理学部, 助教授 (50000253)
小柳 新策 東京都精神医学総合研究所, 研究部, 参事研究員 (50018595)
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キーワード | アルツハイマー病 / アミロイド / βタンパク前駆体 / マクロファージ |
研究概要 |
昭和63年度、アルツハイマー病(AD)脳中のアミロイドタンパクについて研究し、次の成果を上げた。1)kangらの発表したアミロイド前駆体の部分に対する抗体により、そのC末端部が老人斑内の変性神経突起に存在することは昨年度発表したが、さらに電顕免疫組識化学によりこれを確認し、さらに抗βータンパク抗体と抗C末端抗体による二重染色、抗C末端抗体と抗ニューロフィラメント抗体による二重染色によりC末端が人斑内の変性神経突起に局存することを確認した。2)新らしい染色法(メテナミンー銀法)を開発し、その染色が抗βアミロイドタンパク抗体によるものと同じまたはより鋭敏であることを確認し、さらにダウン症の脳で最初期のアミロイド沈着が神経細柝状突起の周辺であることを示した(論文投稿中)。3)ウェスタン・ブロット法によりアルツハイマー病脳中より前記抗C末端抗体、抗β抗体に支応する72KDのタンパクを分離し、これがアミロイド沈着の直前のポリペプチドである可能性を論じた(論文印刷中)。4)われわれの開発したミクログリアに対するモノクローナル抗体を用い、脳内老人斑の周囲にこの抗体に反応する多数のミクログリアを見出した。この抗体はまた肝〓のマクロファージとも反応する。アミロイド沈着にマクロファージまたはミクログリアの関与が考えられる。このことは、免疫機構の関与らを疑のせるものである。
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