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1986 年度 実績報告書

骨格系の経年的形態変化の計量評価とそのパターン解析

研究課題

研究課題/領域番号 61440064
研究機関信州大学

研究代表者

寺山 和雄  信大, 医学部, 教授 (50020847)

研究分担者 高橋 紳一  信州大学, 医学部整形外科学, 助手 (90188011)
木下 久敏  信州大学, 医学部整形外科学, 助手 (30177894)
和田 光司  信州大学, 医学部整形外科学, 助手 (70158690)
中田 和義  信州大学, 医学部整形外科学, 講師 (50115359)
大塚 訓喜  信州大学, 医学部整形外科学, 助教授 (00020892)
キーワード骨格系 / 脊椎 / 関節 / 老化 / 経年変化 / 椎間板変性 / 変形性関節症 / 前縦靭他骨化 / 後縦靭帯骨化 / オステオポローシス / エンテゾパシー
研究概要

1.20体の晒骨標本を用いて加齢による骨格系の形態変化を研究した。骨の容積減少を示す変化としてはオステオポローシスによる脊椎の圧迫骨折がもっとも顕著であり、次で膝関節関節面の骨摩耗であった。容積増加を示す変化としてはまず脊柱の前縦靭帯骨化であり、次に脊柱および関節端の骨棘形成であった。さらに黄色靭帯骨化、棘上、棘間靭帯骨化、骨盤の関節周辺の骨化などが観察された。これら靭帯の骨化所見は同一個体に多発性に認められる傾向があり、骨格系の加齢変化の一つのパターンになることが示された。
2.ヒトの脊柱の発生学的研究により、滑膜関節と椎間板・椎体結合との類似性を明らかにした。すなわち椎間板の髄核は滑膜関節の関節腔に対応し、椎体の軟骨性終板は関節軟骨に対応する。この系列における加齢変化として脊椎の椎間骨軟骨症と滑膜関節の変形性関節症とを対応させることができる。椎間板の線維輪は滑膜関節の関節包に対応し、脊柱の縦走靭帯は滑膜関節の補強靭体に対応させることができる。この系列の加齢変化として脊柱の前縦靭帯骨化などを主徴とする強直性脊椎症と滑膜関節においては関節裂隙狭小化を伴なわない関節周囲の骨化像とを対応させることが可能である。前者の系列は容積減少を主徴とし、後者の系列は容積増加を主徴とする骨格系の加齢変化としてとらえられ、脊柱と滑膜関節とを共通の基盤でその加齢変化を整理することが可能な見通しがついた。
3.剖検時に採取した脊椎および関節の大切片組織標本を作成し、加齢変化の計量評価を行っているが、まだ資料が少なく、結論を出せる段階でない。4.成人病検診時に撮影された8000例の頸椎および腰椎のX線写眞を集めることができた。椎間板狭小化、骨棘、前縦靭帯骨化、後縦靭体骨化、オステオポローシスなど加齢に伴って出現する変化をコード化し、解析するプログラムを作成した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 寺山和雄: 日本整形外科学会雑誌. 61. (1987)

  • [文献書誌] 中田和義: 日本整形外科学会雑誌. 61. (1987)

  • [文献書誌] 木下久敏: 日本整形外科学会雑誌. 61. (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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