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1988 年度 実績報告書

骨格系の経年的形態変化の計量評価とそのパターン解析

研究課題

研究課題/領域番号 61440064
研究機関信州大学

研究代表者

寺山 和雄  信州大学, 医学部整形外科学, 教授 (50020847)

研究分担者 木下 久敏  信州大学, 医学部整形外科学, 助手 (30177894)
高橋 紳一  信州大学, 医学部整形外科学, 助手 (90188011)
前田 敏明  信州大学, 医学部整形外科学, 助手 (90192327)
和田 光司  信州大学, 医学部整形外科学, 講師 (70158690)
大塚 訓喜  信州大学, 医学部整形外科学, 助教授 (00020892)
キーワード骨格系 / 脊椎 / 関節 / 加齢 / 強直性脊椎骨増殖症 / 後縦靱帯骨化 / 椎間板変性 / 変形性関節症
研究概要

1.成人検診時に撮影された5000例の脊椎X線像について、椎間板狭小化と脊柱靱帯骨化の頻度について検討した。椎間板狭小化はすでに20才代に始まり、50才前後を界にして急速に頻度も高まり、程度も進行するが、60才以降はこの上昇曲線はゆるやかになる。一方靱帯骨化の程度と頻度は40才以降一定の比率で上昇し、前者のような鈍化傾向はみられない。よって両者は異なったパターンを示す骨格系の加齢変化と考えられる。
2.30体の晒骨標本を資料として加齢による骨格系の形態変化を研究した。脊椎に巨大な骨棘や靱帯骨化などの骨増殖性の変化を認める例は70才以降の男性でとくに頻度が高くなるが、骨棘であるか靱帯骨化であるかの区別は必ずしも容易でなく、両者の混在が多いと考えられた。椎体終板の破壊像も加齢ともに増加し、大きな骨棘を合併するものが多かったが、大きな骨棘や靱帯骨化があっても椎体終板に変化のみられないものもあった。このことから椎間板狭小化と靱帯骨化は平行関係をもつ加齢変化と断定できない。肉眼的所見とX線所見を対比すると肉眼的所見が常に高度であり、X線像は実際の変化を過小評価していることが明らかとなった。
3.同一症例について平均10年間の間隔をおいて撮影された腰椎のX線像を比較検討した。強直性脊椎骨増殖症の所見は10年間でほぼ1段階の進展がみられたが、10年間の間に新たに椎間板の狭小化が出現したものは4.3%にすぎなかった。
4.後縦靱帯骨化症患者を対象として、四肢の関節周囲の靱帯骨化所見を調査した。骨盤・股関節周囲85.1%、肩関節40.8%、肘関節41.5%、膝関節79.7%、足関節79.3%に関節周囲の靱帯骨化が合併していた。さらに手指末節骨の矢じり状変形も高頻度に証明された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 寺山和雄: 整形外科MOOK. 50. 1-11 (1987)

  • [文献書誌] 三沢弘道: 中部日本整形外科災害外科学会雑誌. 30. 1608-1612 (1987)

  • [文献書誌] 前角久義: 中部日本整形外科災害外科学会雑誌. 30. 1131-1136 (1987)

  • [文献書誌] 寺山和雄: 日本整形外科学会雑誌. 62. 679-695 (1988)

  • [文献書誌] 和田光司: 臨床整形外科. 23. 489-494 (1988)

  • [文献書誌] 多田秀穂: 中部日本整形外科災害外科学会雑誌. 31. 2208-2213 (1988)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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