研究課題/領域番号 |
61440069
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
町田 豊平 東京慈恵会医科大学, 若医学部泌尿器科学教室, 教授 (50056511)
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研究分担者 |
多田 信平 東京慈恵会医科大学, 医学部放射線科学教室, 助教授 (00056722)
舘野 之男 放射線医学総合研究所, 臨床研究部, 部長 (90163493)
鳥居 伸一郎 東京慈恵会医科大学, 医学部泌尿器科学教室, 助手 (60164068)
大石 幸彦 東京慈恵会医科大学, 医学部泌尿器嵯学教室, 助教授 (40056784)
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キーワード | MRIーレノグラム / 疾患シムレーション / 体外衝撃波結石破砕 / 機能画像 |
研究概要 |
磁気共鳴画像用造影剤(ガドリニウムーDTPA)を使用した腎の機能画像をもとに、その数理解析による腎機能パラメーターの設定とその臨床的応用を中心に研究が行われた。また最後年度の研究としてMRIを主軸にした総合腎画像診断システムの確立を計画、次の実績を得た。 1)MRIレノグラムの機能画像データをもとに、ネクサスとそのホストスコンピューターによる数理解析から新しい腎機能パラメータ(理論的血中濃度、糸球体血流量など)を発案した。このパラメータは4コンパートメントモデルの解析における速度定数であるため動物実験モデルによる閉塞性腎障害や血流障害腎の機能表示において客観性の高いパラメータになることが確認できた。 2)経時的に腎のMRIレノグラムを作成する場合、継緩和率変化値、基礎値、ピーク値、排泄曲線などのパラメーターを設定し、その2次元画像から腎動態機能画像が作成できた。ただこの合成画像は計算画像であるため分解能が低下し、腎の呼吸移動によりピクセルのずれが問題となる。このずれはネクサスによる自動補正より、精度の高い合成画像が作成できることが実証できた。 3)腎組織障害の臨床事例として、体外衝撃波(腎結石破砕)による腎実質障害を、MRI、腎シンチグラム、X線CTなどの断層画像によって経時的に観察し、診断評価と比較すると同時にネクサスコンピューターにより、これら断層画像が同一画面で比較表示でき、かつ画像間の加減から多種類画像の総合的比較が可能であった。 まとめ:腎の解剖学的、組織学的特性をMRIで情報を得るのみならずMRIレノグラムの作成とその解剖は、腎の動態機能検査法として有用であり、腎の総合画像診断システムの可能性が得られた。
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