研究課題/領域番号 |
61440072
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
野村 恭也 東京大学, 医学部, 教授 (30009948)
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研究分担者 |
菅沢 正 東京大学, 医学部, 助手 (00179110)
喜多村 健 東京大学, 医学部, 講師 (90010470)
水野 正浩 東京大学, 医学部, 助教授 (10049059)
倉田 毅 国立予防衛生研究所, 病理部, 部長 (50012779)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1989
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キーワード | 感音難聴モデル動物 / 外リンパ瘻 / 前庭機能 / アルゴンレ-ザ- / 耳石器 / ウィルス性内耳炎 / 電気生理学 / 形態学 |
研究概要 |
1.外リンパ瘻の前庭機能 実験的にリンパ瘻を作成し、経過をおって自発眼振および温度眼振を検査した。すなわちモルモットの外リンパを蝸牛窓経由で4〜10μl吸引(39匹)、あるいは空気(10μl)を蝸牛窓より鼓室階に注入した(32匹)。手術後5時間で吸引群では88%、注入群では92.3%に自発眼振がみられ、両者では89.5%となる。この自発眼振の方向は健側向きで24時間以内に消失した。手術後1週間では術側下で同側に向かう頭位眼振が記録されたが、吸引群で35.3%、注入群では25.9%にみられた。この時期氷水による温度眼振検査は吸引群の77.8%、注入群の68.4%が術側で無反応であった。組織学的に前庭膜迷路の虚脱が確認された。 2.瘻孔閉鎖材料の検討 ベスキチンを前庭に挿入した所、この材料は内耳に強い反応をおこすことなく隔解することが判明した。閉鎖材料として使用できよう。 3.アルゴンレ-ザ-の内耳部分破壊 モルモットの耳石器をアルゴンレ-ザ-で照射し、電気生理学的、組織学的に検討を行った。照射により平衡斑は完全に消失するが、半規管機能および蝸牛機能は保存されることが判明した。 4.パ-ソナルコンピュ-タ制御による動物用多目的誘発反応記録装置を開発した。 正常及び難聴モデル動物で単一ユニット記録、脳幹反応、蝸牛反応記録などの生理学的手法を用いて慢性および急性の状態で聴力を測定した。また蝸牛電気刺激実験を施行し、脳幹反応等を信頼性高く測定できるような手法を開発し、入出力特性を記録した。聴力測定をした動物の蝸牛の組織標本を調べ、聴力との関係を検討した。
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