研究課題/領域番号 |
61440074
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
清水 弘一 群馬大学, 医学部, 教授 (10009946)
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研究分担者 |
沼賀 哲郎 群馬大学, 医学部, 助手 (80175520)
岸 章治 群馬大学, 医学部, 助手 (30125843)
米谷 新 群馬大学, 医学部, 助手 (40143234)
堀内 知光 群馬大学, 医学部, 講師 (30008320)
岡野 正 群馬大学, 医学部, 講師 (00008351)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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キーワード | 血液網膜柵 / 網膜色素上皮細胞 / 硝子体蛍光測定法 |
研究概要 |
血液網膜柵について、硝子体蛍光測定法を駆使して臨床的にその姿を明らかにした。急性期の原因病では蛍光眼底造影上、網膜下に著しい蛍光漏出があり、外血液網膜柵の破綻として理解される。一方ベーチェット病では血管からの蛍光漏出があり内血液網膜柵の破綻として理解される。この両者に硝子体蛍光測定法を行なった結果、蛍光漏出が緩徐に生ずるのが外血液網膜柵の破綻の特徴であり、一方内血液網膜柵の破綻では、異常蛍光漏出は極めて急速であった。この臨床で観察された事実は、実験的に各種レーザーを用いた網膜凝固、衝撃波による網膜色素上皮の破壊、実験的未熟児網膜症等の実験モデルによって確認された。更に外血液網膜柵の破壊に於ては色素上皮網膜だけでなく、隣接する感〓上皮の性状が大きく関与することが示唆された。また同じ細胞であっても色素上皮の基底部と尖端部で、その柵〓〓に差異のあることが示唆された。 また、血液網膜柵に及ぼす薬物の影響についても検索した。実験モデルとして未熟児網膜症を仔ネコに作製し、その新生血管に薬物を反応させた。その結果、乳酸で強い反応が観察され、病的状態にある内血液網膜柵の特殊性が明らかとなった。 外血液網膜柵としての網膜色素上皮細胞の形態を明らかにする目的で、高感度ビデオカメラを用いた装置を開発した。これにより超生体での網膜色素上皮細胞の観察が可能となり、網膜色素上皮細胞の破壊、再生が組織学的〓〓によらず、生体での観察が可能となった。本記によれば、一旦破壊された色素上皮細胞は、その再生にあたって、より大型の細胞となることが観察されている。
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