研究概要 |
『自閉児・発達障害児教育診断検査』の手引の標準化を行った。このことについては、東京都中央区教育委員会,埼玉県(浦和市・大宮市・川越市・与野市)教育委員会,静岡大学,岡山県旭川児童院,青森市教育委員会,博多市教育委員会の協力を得、順調に作業を終えた。その結果、従来の翻訳改定版を全く新たな形にした日本版が完成し、用具にも大巾な改良を行うことができた。これが『E.ショプラー・茨木俊大「自閉児・発達障害児教育診断検査」』(昭和62年2月20日、川島書店刊)であり、用具は同じく川島書店より標準版として刊行されたものである。この中で、順序性を整えた上で改良マニュアルを作成し、さらに拡大サンプルを取ることができた。 新らしい検査手引の特徴は次のとおりである。 1.検査の器具についての解説を充実させたこと 2.検査の背景となる「自閉児の理解と教育カリキュラム」の意義を明確化したこと。 3.発達診断学の動向を今日までの発達診断を概観した上で詳細に論じ、「自閉児」の教育診断を位置づけたこと。 4.日本版・発達尺度を健常児において実施し、年齢ごとの反応を日米で比較検討したこと。
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