研究分担者 |
榊原 雄太郎 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (90014753)
杉山 吉茂 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (50014816)
井上 光洋 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (60016491)
根本 正義 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (50134755)
田近 洵一 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (60017952)
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研究概要 |
教師教育における教科教育学は、学問・芸術の基盤のうえに子どもの成長・発達に即して構造化し、教授・学習にかかわる理論と実践を研究対象としている。すなわち、教科内容を諸科学の基本に精選し、確実な習得を可能にする教材を準備し、それを実行していく実践的な専門的能力を目指している。本研究では、教育実践の中核的存在である授業に焦点を当て、次の3つの視点から、教科に共通する授業分析方法を開発し、同時に教科固有の分析方法をも開発していくことを目指している。 1.授業分析方法開発に必要な授業観察・録画の実験校として6校を選び、国語・数学(算数)・社会・理科の授業各25時間,計約100時間の授業をビデオで録画した。 2.次の3つの基準について、各教科で開発した試案を踏まえて、カテゴリーの枠組を設定する。(a)コミュニケーション分析(b)内容面からの発問過程の分析(c)子どもの反応・応答による思考の深化過程の分析これらの分析の基準によって授業分析を実施してきた。国語科に例をとれば、教師(T)の発問を、【T_1】(指名・確認・説明・補足などの指示),【T_2】(語句や基本的事項についての知識を尋ねる発問),【T_3】(教科書に表現されている内容の解釈についての発問),【T_4】(推論・予測など「行間を読む」発問),【T_5】(評価・批判・鑑賞についての発問)の5種類に分類し、また子どもの応答も同様に分類して、上記の分析を行ってきた。 3.これらの分析方法と授業事例をもとに、システム工学の構造化モデルおよびISM法によりマイクロコンピュータを利用して分析・評価(アセスメント)し、改善方策の検討を行っていくことを次年度の予定としている。
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