研究分担者 |
井上 光洋 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (60016491)
榊原 雄太郎 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (90014753)
杉山 吉茂 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (50014816)
三浦 軍三 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (00109141)
田近 洵一 東京学芸大学, 教育学部・, 教授 (60017952)
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研究概要 |
本研究は, 教育実践の中心である授業について, 次の三つの視点から各教科の授業分析方法を開発することを目的としている. (1)授業における教師と子どものコミュニケーション分析 (2)教材分析を踏まえた内容面からの発問過程の適切性と, 可能な発問系列の分析 (3)子どもの反応・応答による思考の深化過程の分析 従来の授業分析研究は, 教育方法学的見地にもとづく一般的な分析方法や, 客観的に測定可能な発言回数・時間などの外面的な分析が多かった. 本研究では, 教科教育学の立場から教科の内容に即した分析方法の開発を目指したものである. 昭和61年・62年度の2年間にわたり, 附属小学校を中心に, 国語・社会・算数・理科の授業をVTRにとり, 分担者の討議にもとづき分析を施した. その際, 各教科ごとに新しい分析方法の開発を志向した. 国語科においては, 一つの典型的な授業をとりあげ, 授業記録にもとづく授業分析の手法によって分析可能なことがらと, 重要なファクターでありながら分析の網にかからないことがらとについて検討を加えた. 社会科においては, 簡易授業分析(SOCSIA)用カテゴリーを作成し, それにもとづき二つの事例について分析した. とくに教材の扱いの適切性, 発問の仕方や子どもの応答への対応の仕方の妥当性について検討した. 算数科においては, 発問に関して数学的方法と数学的内容との両側面からの分析を可能にするカテゴリーの開発を試みた. 理科においては, 同じ教材を複数のクラスで実践し, それをISM法によって比較し分析した.
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