研究概要 |
日本考古学用語および古代史用語を、数種の概説書・辞典・報告書から抽出し、カードに記入、分類・整理した。これをRbase5000によってパーソナルコンピューターに入力した。キーワードを使用することによって、項目別にファイルを作製できるようにプログラミングしてある。この段階で登録した用語は約1500語である。一方、各地方をめぐり、別の観点からも500語ほどの用語を蒐集し、上と同様にコンピューターに入力した。項目別に検索するための基準としては、建築用語・官衙名・製作技法・古墳・土器・紋様などの大分類と、掘立柱建物・土師器・鏡・埴輪・碧玉製腕飾類などの中分類を併用できるよう、用語に応じて2〜3語のキーワードを選定した。 同一の対象に対して複数の用語があるばあい、用語として不適当で学会内でも議論があるもの、極めて難解なものについては、各分野の専問研究者の意見を聞くとともに、解説を作製することにした。また、対訳手引書に必要と思われる図を選び、出版に際して版下として利用できるように手を加えた。 先史考古学関係の用語のばあいには、欧米に同種の遺跡や遺物があり、比較的容易に外国語化することが可能であり、すでに一部については対訳が試みられている。これらのうち訳語が妥当であると判断できたものについてはコンピューターに入力した。難解であったり複雑な用語、特にわが国個有のものについては、ネイティブの研究者に翻訳および既訳の校訂を依頼した。現在、対訳手引書の作製・出版に向け、用語配列の順序,索引およびレイアウトの方法を検討中である。
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