研究概要 |
1.本年度は, 特に典型的保守王国といわれる静岡県について, 保守系議員の出身・経歴・会脈等の基礎的データの整理を行ない, 地方政治における戦後保守体制の成立とその構造的特色を明らかにし, 保守合同後現在にいたる保守体制の再編と安定化についての分析を行なった. 2.本年度は, 官僚グループについて, 戦時下革新官僚グループとの継続性あるいは断絶関係を調査し, 戦後民主化と戦争責任の問題とも関連させて, 15年戦争期から戦後冷戦体制期にかけての国家体制と国際関係の構造連関について, その政治構造と指導の特色を分析した. 3.戦後保守体制の成立は, 国内・国際問題についての対抗関係の中でみていく必要があるが, 本年度はとくに対中国政策についての保守党の対応と野党の対応とに着目して整理し分析した.
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