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1986 年度 実績報告書

VDT視覚作業の人体への影響とその要因の解明と視覚疲労測定方法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 61450081
研究機関東京工業大学

研究代表者

秋庭 雅夫  東京工大, 工学部, 教授 (80016641)

研究分担者 伊藤 謙治  東京工業大学, 工学部, 助手 (80159871)
圓川 隆夫  東京工業大学, 工学部, 助教授 (70092541)
キーワードVDT作業 / 視覚疲労 / 眼疲労 / 中枢神経系 / チャネル・キャパシティ / 視覚的注意
研究概要

本研究ではまずVDT作業による人体への影響に関して、眼疲労等の局所疲労と中枢神経系の疲労とに分け、それらへの影響を実験により明らかにした。実験は同一の視覚作業に対して異なる視覚表示媒体を用いた時、すなわち視覚情報をVDTにより与えた時と、印刷物により与えた時の人体への影響を調べた。実験の結果、従来の研究でいわれているような眼球の調節機能の他に、中枢神経系での情報処理のパフォーマンスの低下もみられ、この影響は印刷物による情報提示よりVDTによる方が大きいことがわかった。この結果から、VDT作業により中枢神経系も疲労することが示唆される。
視覚精神作業では作業形態、作業者の心理的要因などにより疲労の形態と度合いが異ることが考えられる。そこで本研究では次に、作業形態、作業者の心理的要因と作業遂行による疲労との関係を実験と、被験者の心理的要因に関する調査とを組み合わせることにより解析した。その結果、作業価値と作業の変化性が疲労の形態および度合いに大きな影響を及ぼすことがわかった。すなわち、VDT作業の遂行により作業価値、変化性とも高い作業は、生理機能の低下はみられるが、疲労感の少ない抗疲労状熊に、また作業価値の低い作業では、生理機能の低下および疲労感の大きい疲労状態となる。さらに作業価値、変化性ともに低い作業では疲労状態がさらに進み、やる気などのモチベーションも失われる過疲労状態に陥ることがわかった。
以上の研究成果を踏まえ、VDT作業における中枢神経系の疲労を測定する方法を設定し、実験によりこの方法の有用性を検証した。この方法はVDT作業の遂行により、中枢神経の情報処理経路であるチャネル・キャパシティが減少することを利用するものである。VDT作業は視覚情報を主として扱う処理であるので、このチャネル・キャパシティの減少量を視覚的注意により測定するものである。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 尹哲皓: 日本経営工学会誌.

  • [文献書誌] 尹哲皓: 日本経営工学会誌.

  • [文献書誌] 伊藤謙治: 日本経営工学会誌.

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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