研究概要 |
1.科学教育におけるリーズニングに関する研究の進んでいる米国の研究者と連絡をとり, 特に論理的思考力とプロセス・スキルを中心として, 研究の進展と背景, 両国の文化の違いによる影響などについて討論を行い, 調査問題の作成に反映させた. 2.子どもの論理的思考力を調査する問題の作成を行った. 思考力調査は, 米国で開発されたGALT(Group Assessment of Logica/Thinking)をベースとする. ただし, GALTは中学校レべルであるため, 小学校高学年レベルに修正・改良し, 日本の文化的背景を十分考慮し作成する. その際, 先行的調査により妥当性が低いことが判明した「相関」項目は, その扱いに特に注意する. また, 調査問題は, 日本側で大幅に加筆・修正し日本の実状に合うようにする. 3.子どものプロセス・スキル能力を測定する調査問題の作成を行った. 作成に際しては, すでに実施している中学生を対象にしたプロセス・スキルに関する先行的調査との将来の比較・検討の可能性を考え, そのときの調査問題であるTIPS(Test of Integrated Process Skills)との関連性を考慮した. さらに, 他のプロセス・スキル調査問題であるMIPT,POPSなども参考にし, また, 日本の文化的背景を考えて, 調査問題の検討・開発を行った. 4.学校外の子供の活動について, 「理科的活動」の調査項目の作成を行った. 5.論理的思考力, プロセス・スキル及び理科的活動について, 韓国において調査を実施した. 現在回収されたデータをコンピュータ入力しているところである. 63年度は, 全国本調査を実施していく.
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