研究概要 |
太陽フレアに伴うバーストの強度・偏波をミリ波帯で観測することによって、フレアで生成される高エネルギー電子の分布と磁場を推定することが可能である。本研究で行う波長3mm(80GHz)は、基本ジャイロ周波数の30ー50高調波に当るので、Me【V】エネルギーをもつ電子が寄与しているはずである。バーストのスペクトルからMe【V】電子のエネルギー・スペクトルを、さらに偏波観測から磁場の向き・強さを推定することができる。 61年度は、偏波観測のためのハードウエアの作製、および理論計算を行った。 1.既設の80GHz強度計(野辺山太陽電波観測所)に偏波観測の機能を附加するため、次の作業を行った。 a)偏波測定の基本設計(甲斐,中島) b)偏波切替器の選定・切替器駆動回路の設計・製作(塩見,関口) c)強度計への取付け及び調整(関口) 2.ミリ波帯における太陽電波のスペクトル.偏波と、高エネルギー電子の分布との関係について理論計算を行った。ここで用いた磁場等のパラメーターは、観測値から決められるべきもので、第二年次に観測を行うことによって決める。
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