研究課題/領域番号 |
61460009
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
祖父江 義明 東大, 東京天文台, 助教授 (10022667)
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研究分担者 |
内田 豊 東京大学, 東京天文台, 教授 (90012814)
藤本 光昭 名古屋大学, 理学部, 教授 (70022580)
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キーワード | 銀河 / 渦状構造 / 中心核活動 / 磁力線 / 電磁流体力学 |
研究概要 |
1.銀河・銀河系のダイナミックスが磁力線構造と密接にかかわりあっていることが理論・観測両面から明らかになりつつある。本年度はアンドロメダ銀河の波長11cm電波観測データの解析から、従来知られているリング成分に加えて渦状磁場が重なって存在していることを示した。この事実および他の殆んどの銀河で渦状構造の磁場が卓越している事実によって、銀河磁力線は基本的には宇宙磁場を巻きこんでできる相対称渦巻き形をしていることがほぼ明らかになった。これにより、銀河磁場の原初発生説(宇宙磁場を巻きこむという説)がほぼ裏付けられたと考えられる。 2.銀河面に垂直に走る磁力線については従来全く研究されていなかった。本年度の本研究によって銀河面に垂直な宇宙磁場は銀河の進化とともに銀河中心部にかき集められ、中心核付近を通る強いポロイダル磁場をつくることが示された。中心核円盤の回転によってひねられた垂直磁場は円盤に垂直な激しいエネルギーの流れをひきおこし、宇宙ジェットの成因となることが指摘された。銀河中心の活動、とりわけジェット現象が磁場と強く結びついていることが明らかとなった。 3.上記に関連して銀河のガスダイナミックスと磁場の関係を明らかにするために近傍の分子ガスの観測を行った。データ解折はほぼ完了し、磁場との関連についての議論を発展させつつある。
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