研究課題/領域番号 |
61460048
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
平 啓介 東大, 海洋研究所, 助教授 (50013579)
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研究分担者 |
川辺 正樹 東京大学, 海洋研究所, 助手 (40143549)
深沢 理郎 東京大学, 海洋研究所, 助手 (10143546)
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キーワード | 潮流 / 係留流速観測 / 鹿島海山の底層流 / 海底圧力変動 |
研究概要 |
鹿島海山の山頂ならびに東西のふもと点で行なった1984年5月から1985年5月までの測流結果は、ふもとでは2cm/sの潮流の振巾が山頂3800m水深点では10cm/sと増巾されていることを示した。水深5000mの山麓の潮流振巾は東北沿岸の検潮記録から推算されるものとほぼ等しい。水晶圧力計を海底に設置した測定により、外洋でも潮位変動の振巾は推定値にほぼ等しいことが確かめられた。海山上における潮流の振巾増巾機溝の解明のために、本年度は次の3つのことを行なった。5月の淡青丸航海において、海山山頂と南側麓の2点に2台ずつの流速計を取り付けた係留系を設置した。増巾度の方向特性を調べるためである。これらの係留系の回収は1987年5月の淡青丸航海で行うことにしている。次に上記の観測データを利用して潮流の各分潮の振巾を評価した。応答法に基づく解析プログラムを使用した。その結果、半日潮の増巾度が大きいことがわかった。一方海山卜の増巾機構のモデル研究を行なった。主として大学院学生浜谷雅信が担当したが、潮流は順圧成分よりも傾圧モード成分が卓越し、海山山頂との相対位置によって大きく振巾が変化することが示された。モデルの密度分布が鹿島海山の実測値ではないので、詳細な比較は来年度に持ち越した。
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