研究課題/領域番号 |
61460053
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
立石 雅昭 新大, 理学部, 講師 (00126426)
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研究分担者 |
高浜 信行 新潟大学, 積雪地域災害研究センター, 助教授 (20018948)
小林 厳雄 新潟大学, 理学部, 助教授 (70018266)
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キーワード | 難波山層 / 火山灰鍵層 / 岩相層序・生層序 / 半深海成層 / 浅海成層 / 内湾成層 / 河川成層 |
研究概要 |
本年は、堆積環境解析の基礎として、主として新潟県下の新生代層の層序と構造について調査・研究を進めた。調査地域とその主たる成果は次のようにまとめられる。1.西頸城地域‥‥能生川流域の有律的フリッシュ型互層を主とする難波山層は岩相上、5部層に区分される。最下部層には薄いながら、弱い緑色変質を示す火山岩類が伴われる。従来、西頸城難波山層の最下位が分布すると考えられていたが、これまでの結果、この地域の難波山層は難波山層全体の中・上部に当ることが明らかとなった。2.東頸城地域‥‥本地域の中部中新統〜鮮新統は岩相上、6累層に分けられる。挾在する火山灰鍵層の連続性から前期鮮新世において、フリッシュ型互層を主とする累層と、泥岩を主とする累層が同時異相をなすことが明らかとなった。またこの地域に分布する火山灰層のフィッション・トラック年代が共同研究者によって測定され、おのおのの累層の時代が明らかにされた。一部の火山灰層は岩質の特徴から西頸城にも追跡されるものであることが明らかになった。3.魚沼丘陵‥‥鮮新一更新統、魚沼層群について、その層序と構造の補充調査を行なった。その結果、従来報告してきた火山灰鍵層とともに、更に新たな火山灰層が見い出されるとともに、魚沼層群の分布域西側縁辺部での層序が明らかになった。 上記の研究とともに、堆積相の解析も若干進めた。すなわち、半深海〜下浅海成、上浅海成、沿岸成、内湾成、河川成の5つの層相が認められる。これらの岩相の時空的分布をもとに、新潟堆積盆の造構史についてまとめ、本年8月の16回環太平洋学術会議(於.ソール)で講演するとともに、学術論文として、学術雑誌に投稿する予定である。
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