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1986 年度 実績報告書

荷電粒子のトンネルによる超高周波発振の研究

研究課題

研究課題/領域番号 61460059
研究機関東北大学

研究代表者

森田 清三  東北大, 電気通信研究所, 助手 (50091757)

研究分担者 御子柴 宣夫  東北大学, 電気通信研究所, 教授 (70006279)
今井 捷三  東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (60006244)
キーワード荷電粒子 / トンネル / 超高周波発振 / 非接触のトンネル装置 / 簡易型走査トンネル顕微鏡(STM) / チャージアップ
研究概要

接合面積【10^(-6)】μ【m^2】〔【(10A)^2】〕でキャパシタンスCが【10^(-17)】Fより小さいトンネル接合を実現可能な非接触のトンネル装置を用いて、荷電粒子のトンネルによる室温での超高周波発振の可能性を明らかにするため以下の研究を行った。
1.空気中で走査もできる非接触のトンネル装置によるトンネルの実験
大気中専用の簡易型走査トンネル顕微鏡(STM)を製作して以下の予備実験を行った結果、本研究に関して以下の新たな知見が得られた。
(1) チタン(Ti)金属表面の空気中でのSTM像の測定
空気中では温度ゆらぎや酸素や水分の吸着によりトンネル抵抗が不安定になったり電流-電圧特性にヒステリシスや応答遅れがでることが明らかになった。
(2) 絶縁体表面に薄い金属膜を蒸着した試料のSTM像の測定
金属薄膜が非常に薄いとトンネル電流によるチャージアップ(荷電粒子がたまる現象)が起こり、そのためトンネル電圧が不安定になることが明らかになった。
(3) 薄い絶縁体に担持した貴金属超微粒子のSTM像の測定
トンネル電流を流すと貴金属超微粒子がチャージアップするため、超微粒子間に引力が働き凝集することがわかった。また、針とチャージアップした超微粒子の間には電気的反発力が働くことが明らかになった。
2.トンネル実験用超高真空排気システムと非接触トンネル装置の製作温度ゆらぎや酸素や水分の吸着を防ぐため超高真空で超高周波発振の実験ができる装置を製作した。

  • 研究成果

    (15件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (15件)

  • [文献書誌] 森田清三: Proc.of Scanning Tunneling Microscopy'86 Santiago de Compostela(Spain),July 14-18,1986〔a special issue of Surface Science,(1987)〕. (1987)

  • [文献書誌] 森田清三: Japanease Journal of Applied Physics. 25. L516-L518 (1986)

  • [文献書誌] 森田清三: Japanease Journal of Applied Physics. 25. L743-L745 (1986)

  • [文献書誌] 御子柴宣夫: Proc.of 7th Ultrasonic Electronics,Kyoto,1986〔a special issue of Jpn.J.Appl.Phys.(1987)〕. 26. (1987)

  • [文献書誌] 森田清三: Japanease Journal of Applied Physics. 26. (1987)

  • [文献書誌] 森田清三: Japanease Journal of Applied Physics. 26. (1987)

  • [文献書誌] 森田清三: 日本表面科学会会誌「表面科学」. 356-357 (1986)

  • [文献書誌] 森田清三: 日本学術振興会弾性波素子技術第150委員会第8回研究会資料. 1-5 (1986)

  • [文献書誌] 森田清三: 電子材料. 12月号. 115-120 (1986)

  • [文献書誌] 森田清三: 固体物理. 22. 51-59 (1987)

  • [文献書誌] 森田清三: パリティ. 2. 46-48 (1987)

  • [文献書誌] 森田清三: 日本学術振興会結晶加工と評価技術第145委員会第35回研究会資料. 8-13 (1987)

  • [文献書誌] 御子柴宣夫: 第23回東北大学電気通信研究所シンポジウム《トンネル現象の物理と応用》. 197-204 (1987)

  • [文献書誌] 森田清三: 第23回東北大学電気通信研究所シンポジウム《トンネル現象の物理と応用》. 205-212 (1987)

  • [文献書誌] 森田清三: 日本の科学と技術「ナノ材料を見る」特集. 5/6月号. (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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