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1986 年度 実績報告書

レーザーMOCVDによるパターン化結晶成長法の開発とその新光機能素子開発への応用

研究課題

研究課題/領域番号 61460071
研究機関理化学研究所

研究代表者

青柳 克信  理研, その他, 研究員 (70087469)

研究分担者 土居 功年  理化学研究所, 国際フロンティア研究システム, フロンティア研究員
瀬川 勇三郎  理化学研究所, レーザー科学研究グループ, 研究員 (30087473)
岩井 荘八  理化学研究所, レーザー科学研究グループ, 研究員 (40087474)
キーワードレーザーMOCV / ALE / 原子層エピタキシー / パターン化結晶成長
研究概要

(1)本年度は既存のMOCVD炉でTMG、あるいはTEG有機金属ガス及びAs【H_3】ガスをパルス的に供給できるように炉を一部改良し、更に照射用Arレーザーもパルス化した。またこれらのパルスを計算機制御し炉がある任意のパルス系列で規則正しく動作できる様にした。(2)これらの改良のもと、レーザーMOCVDによって種々の結晶成長条件でGaAsのエピタキシャル結晶成長を行い、レーザーMOCVDでのパターン化結晶成長及びその成長機構の検討を行った。(3)その結果、照射Arイオンレーザーは、有機金属をGaAs表面で分解するが、As【H_3】は分解しないこと、また有機金属のレーザーによる分解速度は、ある温度範囲では基板の原子面がAsの場合は非常に早いが、基板原子面がGaの場合は殆ど分解しないことが分かった。また、これは熱反応ではなく光表面反応であることも分かった。(4)これらの結果は、Ga原子が基板上を一度覆ってしまうといくらTMGを供給しても結晶成長が進行しないことを意味しており、レーザー照射下では一原子層結晶成長する度に自動的に成長が停止する機構が存在していることを示している。(5)即ち、As【H_3】の供給とTMGの供給を交互にパルス状で行いレーザーを照射することにより各パルスに対応して一原子層ずつ結晶成長が行なわれる、いわゆる原子層エピタキシー(ALE)が吸着機構でなく選択反応機構により達成されることとなる。(6)我々は実験的に結晶成長速度の温度依存性、TMGの供給量依存性、レーザー強度依存性よりこのALEが達成されていることを確認した。(7)また選択反応をモデル化することにより実験結果を理論的によく説明できることが分かった。(8)また同時に4重極質量分析計によりレーザーを基板に照射した時の反応種に付いて知見をうることを試みている。今後GaAIAsについても同様の実験を試みると同時に新光機能素子開発の可能性を明らかにする。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Atsutoshi Doi;Yoshinobu Aoyagi;Susumu Namba: Applied Physics Letters. 48. 1787-1789 (1986)

  • [文献書誌] Atsutoshi Doi;Yoshinobu Aoyagi;Susumu Namba: Applied Physics Letters. 49. 785-787 (1986)

  • [文献書誌] Yoshinobu Aoyagi;Manabu Kanazawa;Atsutoshi Doi;Sohachi lwai;Susumu Namba: Journal of Applied Physics. 60. 3131-3135 (1986)

  • [文献書誌] Yoshinobu Aoyagi;Atsutoshi Doi;Sohachi lwai;SuSumu Namba: Journal of Vacuum Science and Technology. (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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