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1986 年度 実績報告書

拡散燃焼における微粒子生成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61460106
研究機関京都大学

研究代表者

池上 詢  京大, 工学部, 教授 (70025914)

研究分担者 三論 惠  京都教育大, 助教授 (00026147)
吉原 福全  京都大学, 工学部, 助手 (30174999)
塩路 昌宏  京都大学, 工学部, 助手 (80135524)
キーワード拡散燃焼 / 微粒子 / 化学平衡 / 過剰エンタルピ / 確率過程論モデル / 乱流混合 / 濃度不均一 / レーザーホモダイン法
研究概要

本研究では圧縮点火機関や各種燃焼装置から大気に排出される微粒子の低減を目指し、すすおよび軽質有機微粒子の生成および再燃焼の機構を明確にする目的で次のことを実施した。
1.固形炭素を含む多成分化学平衡組成を求め、種々の燃料・温度・圧分条件でのすすならびに可溶有機成分(SOF)の生成量を予測した。すす粒子の生成は無核凝縮過程と扱い、粒子の表面自由エネルギを考慮して平衡組成を求めたところ、流動反応管を用いて得られた各種気体燃料熱分解時のすすならびにSOFの生成傾向を合理的に説明できることがわかった。このことから、実用燃料では火炎の高温から熱を受けること(過剰エンタルピ授受)によって微粒子が生成すると推定され、定容燃焼装置を用いて実験的に確めた。これにもとづいて、層流火炎では物質と熱移動の不均衡のため局所過剰エンタルピが多く微粒子の生成量が多いのに対し、これらが同時に起こる乱流火炎では過剰エンタルピが少なく微粒子の生成量が少ないことを推論した。2.ディーゼル機関内の非定常拡散燃焼における濃度不均一の時間推移を確率過程論モデルで表現し、すすが燃料の濃い部分から生じると考えてすす生成量を予測した。これによって容積膨張に伴って乱流混合が遅れることを考慮すれば、排気弁開時まで残る高濃度部から平衡析出するとしてすす生成量を予測できること、およびすす生成に及ぼす噴射と気流の作用が不均一性と乱流混合の立場から説明できることを示した。
3.乱流混合に重要な役割を果すエンジンシリンダ内の乱れおよびスワールをレーザホモダイン法を用いて測定し、スワールがあると圧縮終わりではシリンダ軸近くにスケールの大きな強い乱れを生じることが示された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 池上詢: 日本機械学会論文集. 52. 1885-1891 (1986)

  • [文献書誌] 吉原福全: 第24回日本燃焼シンポジウム講演前刷集. 211-213 (1986)

  • [文献書誌] 塩路昌宏: 第6回内燃機関合同シンポジウム講演論文集. 71-76 (1987)

  • [文献書誌] M.Ikegami: SAE Paper. No.870372. 1-15 (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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