研究課題/領域番号 |
61460127
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
成田 賢仁 中部大, 工学部, 教授 (90037664)
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研究分担者 |
寺田 弘 中部大学, 工学部, 講師
加藤 章 中部大学, 工学部, 助教授 (00113085)
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キーワード | 超急冷Si-Fe薄帯 / 超急冷Co-Fe薄帯 / 高磁歪 / マチウシ効果 |
研究概要 |
(1)3.5〜6.5%Si-Fe薄帯の研究:3.5〜5.5%Si-Feおよびこれに0.1〜0.5%Mnを添加した合金を片ロールで超急冷薄帯化し、その熱処理前後における結晶組織、破継応力、伸び率および磁気特性を求めた。4.5%Siで破断応力および伸び率が最大である結果を得た。磁気特性は既に知られるようにSi量とともに改善されるが、0.1%Mn添加によってさらに改善されると見出した。一方、0.1%Mn添加によって約17%結晶粒が粗大化されることが認められた。したがって0.1%Mn添加は結晶粒の粗大化によって磁気特性を改善しているものと思われる。 (2)Co-Fe系薄帯の研究:70%Co-Feおよび12〜14%Al-2%Co-Fe合金を超急冷薄帯化し、850℃、1hr、水素中で熱処理し、マチウシ効果によって試料両端に発生するパルス電圧の交流印加磁界(100Hz、10〜30De)および捩り(回数:0〜2)特性を実測した。各印加磁界とも0.5回の捩れでパルス電圧は数倍に増大し、さらに捩り回数を増加してもその効果は遂次減少している。印加磁界30Deのもとでのマチウシ電圧の温度特性(50〜200℃)を求めたが、ほとんど温度の影響を受けないことが認められた。試料形状および寸法が同じ場合、パルス電圧の大きさは飽和磁束密度および磁壁移動速度に比例することを考慮すれば、一応の説明が可能となる。 800℃、1hr水素中で熱処理した厚み49μm、巾0.8mm、長さ86mmの70%Co-Fe薄帯を直径3.2mmの円柱状導体に3回巻した電流センサを試作し、5〜15Aの入力電流を数%の精度で測定できることを明かにした。 12〜14%Al-2%Co-Fe超急冷薄帯についてもほぼ同じ効果を得ている。
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