研究課題/領域番号 |
61460134
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
前川 禎男 神戸大, 工学部, 教授 (20031057)
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研究分担者 |
和田 耕一 神戸大学, 大学院自然科学研究科, 助手 (30175145)
雛元 孝夫 神戸大学, 工学部, 助手 (50031141)
金田 悠紀夫 神戸大学, 工学部, 助教授 (80107979)
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キーワード | 多次元ディジタル信号処理 / 多次元ディジタルフィルタの設計 / 多次元ディジタルフィルタの構成 / マイクロプロセッサ並列処理 |
研究概要 |
3次元ディジタルフィルタの設計理論に関する研究については、3次元鏡像多項式を導出した後、周波数特性に存在する対称性に着目して、3次元巡回形ディジタルフィルタの周波数領域における有効な設計法を開発した。これによれば、対称性の導入によりパラメータ総数を減少でき、フィルタリングで行う際の高速処理を可能にするものである。また、所望の3次元インパルス応答を有する3次元巡回形ディジタルフィルタの最適設計についても研究し、二つの空間領域設計法を確立した。一つはインパルス応答(1次情報)とその相関データ(2次情報)に基づく方法であり、他の一つはハンケル行列の特異値分解に基づくものである。さらに、3次元ディジタルフィルタを有限語長で実現する際の丸め誤差の影響について解析し、信号のオーバーフローを防ぐ方法について考察した。そして、最適なスケーリングを行いつつ丸め誤差を最小にする最適な状態空間モデルの構造を合成する手法を開発した。これは高速フィルタリング処理装置を実現する際に有用となる。次に、マイクロプロセッサの立体アレイを用いた3次元並列処理方式による3次元データの高速フィルタリング処理装置に関する研究については、ハードウェアとソフトウェアの基本設計に続いて、個別的な詳細設計もほぼ完了した。現在は試作の段階に入りつつある。
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