研究課題/領域番号 |
61460135
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
白井 克彦 早稲田大, 理工学部, 教授 (10063702)
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研究分担者 |
松山 泰男 茨城大学, 工学部, 助教授 (60125804)
秋月 影雄 早稲田大学, 理工学部, 教授 (10063603)
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キーワード | 音声認識 / ベクトル量子化 / 話者識別 / アーキテクチャ設計 / データパス系合成 / 並列処理 / パタンマッチャ / トランスピュータ |
研究概要 |
1.音声認識アルゴリズム自体の検討としては、これまでに開発したベクトル量子化による特定話者音声認識システムのアルゴリズムをより効果的なものに改良すると同時に、不特定話者音声認識システムへ拡張することを試みた。不特定話者音声認識システムへの拡張としては、ベクトル量子化の頻度分布からなる量子化分布と呼ぶ特徴量を導入し、話者適応の観点からアプローチを行った。この特徴量を話者識別に用いた予備実験では良好な結果が得られた。さらに、この量を話者適応へ利用するためにシステム全体のアーキテクチャの調整と整理を行った。 2.ハードウェアのアーキテクチャ設計支援システムに関しては、手続き型言語により記述されたアルゴリズムを入力とし、フロー解析を行い、制約条件にあった適切なハードウェアのデータパス系を合成するエキスパートシステムに関連して、以下のことを行った。入力の検証を行うためのシミュレータを開発した。フロー解析部をハードウェア合成のための特徴抽出を含む効果的な最適化を行うよう改良した。データフロー解析結果に基づいて適切なハードウェアを合成する知識ベースの充実を図り、様々なアーキテクチャが扱える機能を追加した。それに基づき数多くの実験を行った。 3.音声認識システムの言語処理部としては、信号処理LSIを用いたマルチマイクロプロセッサ構成の試作システムの開発をもとに、言語処理部の処理アルゴリズムの並列処理、ハードウェア化のための基礎検討を行った。ハードウェアとして実現するために、既存の並列処理用プロセッサであるトランスピュータをアーキテクチャ設計のための部品とし、階層的に処理を行うシステムを検討した。実際にoccam言語を用いて並列にパタンマッチングを行うプロトタイプシステムを開発し、環境整備を行った。
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