研究課題/領域番号 |
61460136
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中村 維男 東北大, 工学部, 助教授 (80005454)
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研究分担者 |
中尾 光之 東北大学, 情報処理教育センター, 助手 (20172265)
吉岡 良雄 岩手大学, 工学部, 助教授 (20113871)
堀口 進 東北大学, 工学部, 助手 (60143012)
川添 良幸 東北大学, 情報処理教育センター, 助教授 (30091672)
重井 芳治 東北大学, 工学部, 教授 (30124580)
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キーワード | 頭脳構造計算機 / 思考的機構 / 汎用パイプライン型計算機 / 関数型プログラム / 思考過程 / 関数型言語FP / FFP言語 / グラフ簡約 |
研究概要 |
頭脳構造計算機の思考的機構を研究するに当り、前年度科学研究費補助金実績報告書で述べた「脳構造計算機に関する研究」の成果を基に、本計算機の本質を検討し、思考的機構に向けて研究を進めた。 旧来、頭脳の機能的面での情報処理過程に対し、頭脳構造計算機として汎用パイプライン型計算機を提唱し、この上で関数型プログラムを実行することを試みていた。この試みは、人間の思考を関数について考えるとき、人間による思考過程が、機械によってその関数を理解し、実行に及ぶに至り、複数のステップに分けた場合の過程に類似点を有すると仮定することにより、多大なる成果を得た。前年度の研究において、John Backusの関数型言語FPの導入により、頭脳構造計算機上で、非数値処理としてのリスト処理と数値処理をパイプライン化することにより、人間の思考過程のような処理を実現した。しかし、このような機械的処理では、プログラムとしての関数に対し、自ずと制限が出てくる。 以上の点から本年度は、いかなる関数でもそれを機械が認識し、実行していくために、単に関数型言語FPをプログラミング言語とするのではなく、機械に一歩譲ったFFP言語を採用し、これによるプログラムの実行を試みた。FFP言語の使用により、プログラムは本来の機械処理で十二分に実用化されているLispに近い方法で、機械の上で自然に動くようになった。その際、複数の関数からなるプログラムのグラフ表現において、その実行過程はグラフ簡約という型で進めていくことにした。また、プログラムの個々の関数の実行においては、汎用パイプラインの中を人間の思考過程のように進めていくことができる。なお、これらの現象を直接目で見るため、本研究において高能率のコンピュータ・グラフィックスを開発した。
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