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1986 年度 実績報告書

10μm帯から可視光への高効率パラメトリック映像変換に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 61460139
研究機関北海道大学

研究代表者

三島 瑛人  北海道大学, 工学部, 助教授 (30091507)

研究分担者 小柳 幸次郎  北海道大学, 工学部, 助手 (00001347)
キーワード非線形光学 / 4光波パラメトリック相互作用 / 差周波数変換 / 非線形感受率 / 位相整合 / セシウム / 視野 / 不可視映像の可視化
研究概要

1.10μm帯から可視光への高効率パラメトリック映像変換を実現するため,非線形媒質としてアルカリ金属蒸気を想定し,最も重要なパラメータである非線形感受率を計算した。その結果,以下の結論が得られた。
(1)非線形媒質としてセシウム蒸気,2光子共鳴準位としてその6d【^2D-(3/2)】を用いる差周波数光発生の過程に伴う非線形感受率が大きく,この過程が有望であることが判明した。(2)上記過程は非線形感受率が大きいため,従来知られていたナトリウム蒸気を用いて紫外線に変換する過程よりも数百度C温度を下げられることが判明した。このことは,従来用いられていたヒートパイプの原理に基づく非線形媒質容器ではなく,画像変換に好適な大口径でかつ薄い非線形媒質容器の実現の可能性を示すため重要な結果である。
(3)上記の計算結果により,入力する赤外線およびポンピング光の望ましい偏波方向,およびポンピング光の望ましい波長が判明した。
2.もう一つの重要な問題は位相整合に関するものである。この問題について理論的に検討した結果,以下の結論を得た。
(1)セシウム蒸気の温度があまり高くない範囲では,バッファガスを混入しなくても,コリニアな系でほぼ位相整合条件が満たされることが判明した。
(2)蒸気温度が高い場合には,位相の不整合量が正のため,視野はドーナツ形(中心部の変換効率が低い)となり望ましくないことが判明した。
3.以上の理論的研究の成果を踏まえて,セシウム蒸気用の容器の設計・試作を行なった。また励起用レーザの調整を実行中である。更に,検出系等に必要な実験器具の選定を実行中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 小柳幸次郎: 電子通信学会論文誌C. J69-C. 1064-1066 (1986)

  • [文献書誌] 三島瑛人: 電子情報通信学会論文誌C. J70-C. 198-206 (1987)

  • [文献書誌] 小柳幸次郎: 電子情報通信学会論文誌C.

  • [文献書誌] 三島瑛人: 電子情報通信学会論文誌C.

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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