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1988 年度 実績報告書

島状金属膜を用いた超広帯域検波器

研究課題

研究課題/領域番号 61460143
研究機関東京電機大学

研究代表者

岡村 総吾  東京電機大学, 総合研究所, 教授 (50010616)

研究分担者 田宮 壽美子  東京電機大学, 工学部, 助手 (90010925)
川瀬 宏海  東京電機大学, 工学部, 助教授 (10057234)
町 好雄  東京電機大学, 工学部, 教授 (20057219)
キーワード高速検波器 / 島状構造金属薄膜 / 真空蒸着 / ミリメートル波 / 光波 / CO_2レーザ / HCNレーザ / 検波感度
研究概要

研究計画により赤外および遠赤外領域の光波帯で検波特性を測定するため、測定回路、薄膜素子の準備に取り掛かった。10.6μm帯でまず基板の透過度の問題があった。従来、ミリメートル波で基板として用いてきたガラス、溶融石英基板は10.6μmの光波を殆ど透過しない事が判明したので、新にKCl(10.6μmにおける透過率約90%)の劈開面または研磨面を基板として使用することを試みた。劈開面は非常に平滑で且つ清浄な面が得られるが面積が非常に少ない電極部分も含めた薄膜素子を作製することは簡単でない。研磨面を用いた基板は研磨による細かい傷はあるが、従来のガラスや溶融石英基板と同程度の面積の基板を得ることはさほど困難でない。しかしKClは潮解性が著しいので測定時以外はデシケータに保存するなど十分注意が必要である。光波帯で使用するマウントについてはまだ検討が不十分であるので、暫定的に光波の照射方向に開口のある平面板に直接素子を保持して実験を行った。KCl基板を用いた島状薄膜素子で実験を行ったところ、検波出力は得られたが、残念乍らまだミリメートル波帯における検波感度NEP(Noise Equivalent Power)(NEP)_<HF>=0.5〜1×10^<-8>〔W/√<Hz>〕と比較して評価が行なえる程定量的な結果は得られなかった。今後は検波器と光波の空間インピーダンスとの整合等を十分検討する必要があろう。337μm帯においては、またガラス、溶融石英基板が使用可能となる(337μmにおける透過率約70%)。HCNレーザの発振出力が少ない事が大きな難関となり、再調整に予想外の時間を要したため検波出力は得られたが、感度を測定するに至らなかった。多層膜素子についてはPt島状薄膜の上にSiO_2絶縁物薄膜を真空蒸着して絶縁膜の安定性を検討する等の準備はできたが、まだ実際にこの層を多層に重ねた多層膜素子を作製していない。面状素子についても残念ながら準備段階を出ていないので今後も研究を続行して所期の目的を達成したい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 田宮・岡部・岡村: 1988年(昭和63年)秋期第49回応用物理学会学術講演会学術講演会予稿集. NO.4P-T-4 (1988)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2017-10-19  

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