研究課題/領域番号 |
61460162
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
土岐 祥介 北海道大学, 工学部, 教授 (50001136)
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研究分担者 |
青野 哲成 北海道大学, 工学部, 助手 (80184050)
山下 聡 北海道大学, 工学部, 助手 (00174673)
三浦 均也 北海道大学, 工学部, 講師 (40190582)
三浦 清一 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (00091504)
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キーワード | 液状化 / 砂質土 / 応力-ひずみ関係 / 異方性 / 静止土圧 |
研究概要 |
種々の堆積条件、応力系のもとにある砂地盤の原位置変形ー強度特性を支配する諸要因の解明を目的として、一連の実験的および解析的研究を進めた。本研究で得られた研究成果は、以下のように要約される。 1.原位置の異方的な圧密条件、および不撹乱試料のサンプリングから室内試験に至る過程において砂試料が受ける種々の応力(変形)履歴を三軸供試体内でシミュレートした非排水繰返し三軸試験から、次の事実が明らかにされた。 (1)伸張側に変形履歴を与えると、顕著な液状化強度の増加が認められる。 (2)圧縮側や等方圧密条件での種々の応力履歴は、液状化強度を変化させるものではないことから、これらの応力条件下での履歴では初期構造異方性(砂粒子の配列構造)がほとんど保持されているものと推定できる。 (3)異方的な応力条件の下での変形履歴によるこのような液状化特性の変化は、砂粒子の堆積構造の変化に起因するものであるといえる。 2.堆積面の傾斜角および圧密条件を種々に変えた平面ひずみ圧縮試験から、自然堆積砂の平面ひずみ応力-ひずみ-強度特性は、堆積面と最大主応力の方向との関係のみならず、圧密条件によっても著しく変化することを見出した。また、平面ひずみ応力比-ひずみ増分比関係は異方圧密の影響は受けないが、堆積面の傾斜角に顕著な依存性が認められた。 3.新たに試作した自動Ko圧密装置によって砂の繰返しKo圧密挙動を詳細に調べた結果、Ko値と過圧密比の関係は多数回繰返しKo圧密の場合においても従来の指数関係を満足すること、さらに繰返しKo圧密挙動をこの指数関係を用いることにより正規圧密時のKo値のみから推定できることが示された。
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