研究概要 |
航空機あるいは人工衛星からの走査記録のデータから土地被覆分類を行うための基本的事項として、今年度はつぎのことに重点を置いて研究を進めた。 1.基本データとしては、これまでは既に写された写真を画像分解したものを用いていたが、今回はCCDカメラを購入し、これにより直接デイジタルデータを取得することにした。そのために必要となるCCDカメラの特性の調査を行った。取得画素数は2,000×3,000であって、位置測定のための素子の安定性は良く、予備実験データによれば、位置測定誤差は、カメラの画面上において1画素程度に収まる見込みである。カメラの内部標定要素の検定値に三次元座標の測定精度,ならびに標定方法と誤差との関係については、現在データを解析中である。 2.位置の測定ならびに土地被覆の決定を画面全面において行うことは手数の観点から実行不可能であって、一部の画素についてのみ同定が行われる。画像同定の方法としては、濃度相関またはエッジ対応のいずれかの方法を用いる予定であるが、いずれの方法を用いるにしても、既知データの間の内挿を効果的に行う必要がある。そこでまずエッジ対応を推定するためならびに定まったエッジ間の間を推定するための内挿法を検討し、多段階内挿法が有効なことと平面に近い内挿面を用いるのがよいことを明らかにした。 以上に基づいて、62年度は時期の異なるデータのマッチングと土地被覆分類実行に直接関連する問題の検討を行う。
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