研究概要 |
昭和61年度において,極低入射角X線回折装置の整備およびデータ解析プログラムの開発を行ったので,これを基礎として昭和62年度においては,種々の遷移金属基アモルファス合金薄模試料を作製し,実際に構造解析を試みた. (1)クラスター・イオン・ビーム堆積法によりガラス基板上に作製されるFeーB系アモルファス合金におけるFeーFe相関短範囲構造に極めて類似した構造を有することが確められた. (2)DCースパッター堆積法により作製されたNiー42at%Vアモルファス合金膜中のNiーNi相関短範囲構造のみをパルス中性子全散乱により選択的に測し,NiーNi相関の中距離秩序を調べた. (3)Zr金属ターゲットをAr^+イオンビーム・スパッターして得られるZr気流中にNiクラスターを通過させることにより,NiZrアモルファス合金薄膜により外周がコーティングされたNifcc結晶超微粒子より成るナノ・メーター組織を作ることができた.
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