研究課題/領域番号 |
61460202
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
西村 尚 都立大, 工学部, 教授 (70087170)
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研究分担者 |
山本 弘圀 東京都立大学, 工学部, 主事
真鍋 健一 東京都立大学, 工学部, 助教授 (10145667)
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キーワード | FRM / 複合材料 / 超塑性 / 粉末冶金 / 繊維強化 / 拡散接合 / 引張強度 / 高温強度 / アルミニウム / 炭化けい素繊維 |
研究概要 |
FRMの製造上の問題点は、マトリックス金属と強化繊維との結合法が十分でないことである。従来マトリックスは、溶融状態におかれているものが多く、固相接合の例は少い。これは、固相接合の場合、圧着力が大きいため、繊維の損傷が大きく、強度低下を招く恐れが多いことによる。 本研究は、FRMの製法として生産性が高く、能率のよい固相接合として、超塑性粉末をマトリックスとして利用する方法を開発するものである。 マトリックス粉末としては、超塑性を示す、亜鉛合金(SPZ)とアルミニウム合金(SPA)とを用いた。強化繊維としては、SiC及びCの長繊維を用いた。製造法は、ホットプレス法で、温度250〜410℃、圧力7OMPa、時間15分であり、繊維を損傷するほどの圧力ではなく、反応が急激に生ずるような、温度、時間でもない。従って、従来法の欠点を補う方法として理想的な製造条件である。なお、一部のFRMでは、繊維の配向及び分布を改善する目的で超音波振動を付加した実験を行った。 現在までに得られた結果を要約すると、SiC長繊維強化FRMの室温及び高温(250℃)での引張り強度は、ほゞ理論値に近い値が得られ、本製造法が優れていることを示した。曲げ加工を250℃(マトリックスが超塑性を示す温度)で行った所、70°程度までは繊維の損傷なしに曲げられた、C繊維をチョップして、粉末にまぜてホットプレスした所、繊維の分布が悪く健全なFRMは得られていなかった。そこで、超音波振動を適当回数付加した所、繊維は均一に分散し効果があることが分った。この点については、現在さらに実験を進めている。電顕による破面観察の結果、繊維とマトリックスの結合状態は粉末の粒径に依存し、粒径が小さいほどよい結合が得られること、粉末の酸素量が小さいことが必要である。DuctileなFRMを製造することを目的とした成果は十分であった。
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