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1986 年度 実績報告書

数値積分法による直線分子の電子波動関数

研究課題

研究課題/領域番号 61470016
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

岩田 末広  慶応大, 理工学部, 教授 (20087505)

キーワード直線分子 / シュレジンガー方程式の数値解法 / 有限差分法 / 円筒座標 / 有限要素法
研究概要

シュレジンガー方程式の数値解法を研究した。
1) 2原子分子に限らず、直線分子の電子波動関数を数値積分法で求めるために、円筒座標を導入し、さらに、等間かく有限差分法の適用に合った座標変換を行なった。その結果、ハートリー・ホツク方程式は、2次元のシュレジンガー方程式となり、さらに、数4次元の固有値問題となる。本年度は、一電子問題の解法が完成し、【H(^+_2)】イオンについて、厳密解と比較することができた。【H(^(2+)_3)】イオンの数値解がこの方法によって始めて得られた。
2) シュレジンガー方程式の数値解法を、分子中の原子核の運動の方程式に応用した。この場合、有限要素法を用いた。2次元素の方程式に応用すると解くべき方程式は、大次元の対称一般固有値問題となる。本研究では数十方次元の一般固有値問題を解くアルゴリズムを堤出した。この研究ではスーパーコンピューターの機能を十分引きだすことに成功し、いくつかの応用計算を行なった。しかしながら、有限要素法において、一次の補間関数を使ったため、精度が十分でなかった。
3) 精度の向上を、有限要素法で企るには、きざみ(要素の大きさ)を小さくするのも一方法であるが、その結果は、解くべき一般固有値問題が巨大になる。他の方法は、補間関数の次数をあげることである。このことによる精度の向上の仕方を調べるため、一次元のシュレジンガー方程式の解法に応用した。4次の補間関数を用い、かつ、位置エネルギー項の部分の積分にも適当な補間をほどこすと、多くの例題において、10根以上が、実用上、厳密解と等しい値を高速でえられることが明らかになった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 6: J.Computational Chemistry. 佐藤信行,岩田末廣.

  • [文献書誌] 木村敏康,佐藤信行,岩田末廣: J.Computational Chemistry.

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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