研究概要 |
モデル実験により、スリット流はフイルム状の部分とその両側端に形成される管状の部分からなること、および、フイルム状の部分の流体は自由落下することを明らかにした。 この知見に基づいて、スリット流の落下挙動を表現する数学的モデルを展開した。水模型実験によって得られた観測値とモデルによる計算値の比較から、スリット流の落下挙動が本数学的モデルによってよく表現できることがわかった。さらに、フイルム領域が形成される条件はウェーバー数We>2で表されることを理論的に示した。 次に、スリット状ノズルから落下する流体の収縮の抑制と安定化を図ることを目的として、溶融金属のスリット流に高周波磁場を印加した場合について理論展開を行った。すなわち、上述の数学的モデルに磁場の効果を加味して、磁場の強度と周波数がスリット流の幅収縮の抑制とフイルム流の温度上昇に及ぼす効果について検討した。 研究結果の一部は日本鉄鋼協会第112回講演会(昭和61年10月21日)にて発表済みであり、また日本鉄鋼協会「鉄と鋼」Vol.73(1987)No.7,5月号に掲載予定である。
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